【新患予約】0223-23-1855(医療連携)月〜金9:00~16:00
土 9:00~12:00
ベーテル本院(代表) :0223-24-1211
てんかんクリニック仙台駅前ベーテル:022-355-2525
ベーテル
てんかん専門病院
ベーテルは、何としてでも「てんかん」を治したいと、心から願っている方々がつくりあげる病院です。
べーテル、開設33年目になりました。
みなさまのおかげです。ありがとうございました。
2024年11月1日
2024年11月1日、お陰様でてんかん専門病院ベーテルは、開設32周年を迎えました。1992年Drソガの崇高な志により開設された、民間初のてんかん専門病院が、今やてんかんの患者さんのためだけの社会復帰施設であるハンス・バーガー協会を立ち上げ、そしててんかんクリニック仙台駅前ベーテルを開設し、てんかんのみに特化した診療を継続しております。
本日は、入院中の患者の皆さま方と共に、33年目のスタートを切るお祝い会を開催致しました。初診から20年経過するという方もおられ、長きに渡る闘病を振り返り、Drソガに救われ今があると感謝の言葉が述べられました。皆さんDrソガを信頼し共に歩んできた仲間達です。また、ベーテル開設記念日を祝し、素敵なお花のプレゼントを3名の方々より頂戴し、華やかに会場を飾っていただきました。ありがとうございました。
今回久方ぶりにDrソガから、ベーテルのシンボルマークの由来が語られました。このマークは、燭台をイメージしてDrソガ自らが考案した作品であり、マークの先端はメスであると教えていただきました。てんかんの薬物治療も切れ味よく行わなければならないと語られました。切れ味よく診療できる医師に成長してほしいという、引き継ぐ若きDr達への想いが込められているようでした。
今後のベーテルを支える、若き医師軍団3名のご参加を頂きご挨拶を頂戴しながら、和やかで温かい会となりました。
海野美千代
おかげさまでベーテル32周年を迎えました。
ありがとうございます。
来たる11月1日、おかげさまでベーテル病院は、32周年の開院記念日を迎えます。昨年、天馬先生と海馬先生がドクターとして着任し、この1年で新しくベーテルのてんかん医療チームに数名のスタッフを迎えることもできました。多方面からの視点を持ち寄り、一つ一つの課題に向き合う体制を大切に、またベーテルを様々な方面で支えて下さる方々に感謝しながら、これからも歩み続けます。 (ベーテル病院院長 荒谷菜海)
開院記念のお祝いのお花を、コーラスでお世話になってる”こづみ先生・梅森先生”からいただきました。ありがとうございます。
1月9日(土)、夕べの集いが間近ですよ!
市民講座のあとに16時から始まります
予約がまだの方はお急ぎください
もう間近です!
11月9日(土)、てんかん晴れの日
メトロ仙台に大集合
Epilepsy Festival once a year
Gather everyone!
It's so much fun, isn’t it ?
夕べの集いSpeakOut大特集に全員集合
コントや歌など、ひとひねりの一芸で
しみじみと、また大爆笑でお祭りに
歌おう、踊ろう、手をたたこう!
てんかん発作型の国際運用分類2017の改訂案
パブリックコメントを募集、10月16日まで
ベーテルニュース−ILAE
国際てんかん学会ILAEより改訂版てんかん発作分類体系に対するパブリックコメントの募集が行われています。1981年分類を元に2017年に改訂後、7年間41文献の蓄積を元に臨床利用を見据えた改訂とのことで、7つの主要変更点が説明されています。示された図表の日本語訳も見ることができます。
ILAEのてんかん発作分類体型2017年に関しては「てんかんの天使達仙台2022−1」Drナミによる講義に資料があります。 (Drテンマ)
リンク:https://www.ilae.org/guidelines-anda-reports/updated-classification-of-epileptic-seizures-position-paper-of the-international-league-against-epilepsy
背景解説
8月22日のILAE News国際てんかん学会ニュースによれば、てんかん発作の国際分類の更新案(国際てんかん学会ILAE「てんかん発作の分類委員会」が、2017年に策定した発作の運用分類の改訂原案)をILAEを構成する各国てんかん学会会員に提示した。原案は、パブリックコメント(パブコメ)の検討を経て、正式に学会報告書となる。なお、どなたにも権利を与えられたコメント提出の締め切りは10月16日です。
ILAEの公式見解書となる論考は、特にガイドライン作成に当たる各種特別委員会Task Force Commissionによる討議が重ねられ、二重三重の階層的会議を経て公表される。なお、忘れてはならないのは学会見解書なるものはいずれてんかん学の公式地平となり、用語とその概念はてんかん学の世界を領導していく。具体的には各種研究領域でもILAEの分類通りの基準に忠実であることを促す。この暗黙の領解がてんかん研究の駆動軸となることも多い。
この種の公式見解書は、近時はインターネットで通常会員にも等しく配信されるようになり、いわゆるパブコメを求める手続きを踏む。学問の世界も、国際レヴェルでもこの種のパブコメ流儀の民主的体裁(委員構成も平等に地域割りするなど)を整える時代となった。なお、世界のてんかん医学は狭い学問領域であり、世界中集めても研究者の数は少なく、もともと国際的に結集しててんかん医学を発展させてきたという歴史を有する。言い換えれば、世界中のてんかん医は仲がよい。
2017年の発作分類は、2014年の「てんかんの実践的定義」策定以来、「ユーザー(主にてんかん医対象)のためのマニュアル」となるような目標を掲げた点に一大特徴があったが、今回の改訂案も、同じく更に「リアルワールドでの臨床的有用性」を練熟させるため、つまりてんかん臨床医が世界中のどのてんかん医も相通じあえるように、当該の患者のこの発作症状を、どのように描けばよいのかを可能な限り同じ表現で発作徴候を事実通りに記載しようとしてきた。発作症状の一連の流れを目に見えるように、頭の中でイメージできるように、臨床場面で更に役に立つ分類記述として表現した命名にしたいとしている。もともと臨床発作の一連の時系列記述はてんかん臨床の基礎中の基礎なのだが。
なお、メンバーは全世界地域・各国てんかん学会から37名が指名された公平に構成され、2017年から7年を経ての2023年のダブリン国際学術集会に合わせて、その詳細は省くが新分類提案を吟味検討し得た都合41論文(特別委員会構成メンバーの論文を除く)を総括した結論として、今回の原案となった。
象徴的な発作分類10症例が提示されたが、紙幅上2症例を紹介する。
<症例1> 22歳男性、睡眠中の発作を目撃
焦点性か全般性かは不明の全般性強直間代発作:UTC; 3.4となるが、別
例では右頭頂部に徐波焦点あって、MRIでは同部に皮質形成異常ある症例
では、焦点から両側化する強直間代発作; FBTC; 1.4となる。
<症例2> 28歳女性 長時間VTR脳波中に検出された。
胃のあたりからこみ上げてくる感覚を覚えた後、口をクチュクチュし、右
で側にある物をいじくる。この間、患者は覚えており反応できた。焦点性意
識保持性の焦点性発作; EPC; 1.1で、観察できた徴候を有する:上腹部前兆
→口部食機能性自動症+右手の仕草自動症+自覚があり反応もできる。
あらためて言うまでもないが、てんかんがどういう病気なのか(てんかん症候群の分類)をすべからく理解するには、さしあたりてんかん症候群の主症状たるてんかん発作が、この患者さんではどういう発作状態なのかを第三者が共通して通じ合えること(発作型の分類)が最初に重要となる。近代医学としてのてんかん医学の発展の歴史は、今回は詳述は避けるがさしあたり2017年の「発作型分類」と2022年の「症候群分類」に煮詰った。1909年に発足し110年を超えたILAEは、二度の世界大戦からも患者を守り抜きながら、自らも営々と「てんかん発作型の分類」と「てんかん症候群の分類」に明け暮れてきた。
国際分類誕生の歴史のその経緯と発端をよく伝えるものに、和田豊治先生(故人)の「てんかん事典」(金原出版、1974年11月10日発行)での「序文」と「訳者序」がある。Gastaut HとBroughton RJらの努力、1967年からの世界保健機構WHOからの支援、ILAEの弛まぬ支持(当時)があったことが、現在の成果に繋がっていることが分かる。60年にならんとする国際てんかん学会の発作型・てんかん症候群の分類作成の営々とした努力は変わらず、今も昔も基本は同じである。とはいえ、逐次改訂されてきた分類内容はまだまだ医学革命と呼ぶほどのものには至っていない。世界中の私たちてんかん医は毎日、毎日、小さな石を積み上げるのに精一杯であるが、てんかん学には必ず新しい世界が来ると信じている。 (Drソガ)
<References>
1. Fisher RS, Acevedo C, Arzimanoglou, et al. (2014) ILAE official report: a practical clinical definition of epilepsy. Epilepsia 55(4): 475-482.
2. Fisher RS, Cross JH, French JA, et al. (2017)Operational classification of seizure types by the International League Against Epilepsy: Position Paper of the ILAE commission for Classification and Terminology. Epilepsia,58(4): 522-530.
3. Fisher RS, Cross JH, D’souza C, et al. (2017) Instruction manual for the ILAE 2017 operational classification of seizure types: ILAE Commission Report. Epilepsia, 58(4):531-542.
4.Brodie MJ, Zuberi SM, Scheffer IE and Fisher RS. (2018) The 2017 ILAE classification of
seizure types and the epilepsies: what do oeople with epilepsy and their caregivers need to
know? Epileptic Disord 20(2): 77-85.
5.Gastaut H, Broughton R. (1972) Epileptic seizures: Clinical and electrographic features,
diagnosis and treatment. Charles C Thomas/Publisher, Springfield Illinois, 286pp.
6.Gastaut H(translated into Japanese by Wada T).てんかん事典.(1974)金原出版、東京、
序文等6ページ・本文80ページ・索引8ページ、2900円.
旧優生保護法被害の全面解決と
差別のない社会を目指して
8月9日(金)17:30−20:00
弁護士会館:日弁連シンポジウム開催
2024/08/06
日弁連ホームページ
www.nitibenren.or.jp/event/year/2024/240809
7月3日の強制不妊国家賠償請求訴訟に関する最高裁大法廷判決は原告全面勝訴となり、また7月17日に全国原告団らと首相が急遽面会、8月2日の法務大臣の面会謝罪を受けて、かねて予定の通り、日本弁護士連合会は8月9日に弁護士会館にて、基調講演を二つ、①憲法学の観点と、②民法の観点、並びに今後の取り組みに関する当事者を含む5名の波なるディスカッションからなるシンポジウムを開催するとのことです。
強制不妊なる国家犯罪の歴史的経過と障がい児者に対するこれからの差別解消のあり方が討議されます。みなさまも是非、ご討議にご参加ください。
(Drソガ)
<以下、呼びかけ文の前置きです>
旧優生保護法は、1948年から1996年まで、障害のある方等を対象として強制的に不妊手術や人工妊娠中絶手術を推進する根拠となった法律であるところ、同法による被害は全国で約8万4000人(うち強制不妊手術の被害は約2万5000件)に及ぶとされています。
2018年1月、旧優生保護法の被害に関する全国初の国賠訴訟が仙台地裁に提起されて以降、全国各地で国賠訴訟が提起され、原告数は39名に及んでいます。
2024年7月3日、最高裁大法廷は、旧優生保護法に基づいて実施された強制不妊手術に関する国家賠償請求訴訟の上告審において、旧優生保護法による被害について、国による除斥期間の主張は信義則違反または権利濫用として許されないとの統一的判断を示し、国に対して被害者への損害賠償の支払いを命じました。
そこで当連合会では、歴史的に重要な意義をもつ最高裁大法廷判決について、会員を含め広く周知するとともに、同判決を十分に検証すること、旧優生保護法による被害の回復および社会に根付く差別の解消に向けた取組を確認することを目的とするシンポジウムを開催いたします。
本裁判に関わった研究者による基調講演に続き、パネルディスカッションでは、裁判の原告からお話をいただき、これまでの弁護団や日弁連の取組についても紹介します。ぜひご参加ください。 (了)
外科手術へ向かう同志にエールを
2024年8月6日、この日、長年苦しめられた病に終止符を打とうと外科手術という大きなイベントに挑もうとする一人の患者の背中を見送ることとなりました。
彼女、佐藤奈緒子さんは実に34年もの間、てんかんの発作と闘い続けています。奈緒子さんのこれまでの長く苦しい闘病生活についてはぜひ、当院のyoutubeチャンネルで配信しているEPLS Ⅳ 春季 32回のスピークアウトをご覧いただければと思います。彼女のこれまでの苦しみや外科手術への意気込み、そしてその先について、彼女の直の言葉に耳を傾けて頂ければ幸いです。
(当院のyoutubeチャンネルにはこちらからwww.youtube.com/@epilepsysendaitube
アクセス。チャンネル内の「ライブ」から最新の配信をご覧ください。)
さて転院前日8月5日は大手術を前に希望と不安の両方を抱えている奈緒子さんの心の支えになればと、奈緒子さんの壮行会を開催させていただきました。この場では職員と同じてんかんに苦しむ仲間たちからの励ましが載った色紙とベーテルでの思い出が詰まったアルバムをプレゼント。そして彼女の闘病を誰よりも長く支えてきましたDrソガ、そして先日、長い長い入院生活を終えた同志、松坂綾子さんからも温かいメッセージを頂きました。会の終わりには作業療法士長、有賀穣の音頭に合わせて力強く声を張り上げ、参加者が一丸となって奈緒子さんにエールを送りました。
奈緒子さんは過ごし慣れた場を離れ、初めての病院で自分の未来を切り開く大きな一歩を踏み出します。同じ病を抱える他の患者さんはもちろん、我々医療従事者も「てんかん市民」として、奈緒子さんの手術が無事に成功し、彼女のこれから歩む道に光明が差すことを心からお祈り申し上げます。そして手術後、当院へ戻ってくる事となっている彼女を私たちは明るく迎え入れたい、そう考えております。
(作業療法士 野田笛)
厨房機器をモダンに一新
30年以上使用していたガス台・オーブン・食器消毒保管庫の老朽化により、6月27日に厨房機器の入れ替えが行われました。それと共に業務の効率化と節水などの観点から食器洗浄機も新に導入しました。厨房は昭和の時代から一気に令和にとタイムスリップしたようになり、給食管理業務を委託している日清医療食品㈱さんにも好評をいただいています。ガス台は一般的なものですが、これまではガス台とオーブンが一体化されたものであったため、今回はスチームコンベクションオーブンというものを導入しました。これは、「蒸す」「焼く」「煮る」「揚げる」など様々な調理方法に対応されている機械で、これ1台でどんな料理も作ることができます。最新の機器なので、料理もプログラムされていたり、スチーム量や温度調整などの微妙な所にも対応できます。これから提供する料理のバリエーションが増えると思われるので、とても楽しみです。
しかし、30年以上も使用していた機械というのはとてもすごいことだと思います。大事に使ってきたため、今後も大切に使用していきたいと思います。
2024年7月25日
栄養科 勝山祥子
綾ちゃん、退院おめでとう!
連日中数回の発作が消えて一年
綾子さんは頑張り抜きました。ちょっとやそっとの頑張りではありません。何と10年です。蝶よ花よと育てたご両親は若くしてお亡くなりになり、彼女に残った現実は日に十数回以上も覚醒時に群発する過運動発作で、ご家庭で、まして例えばグループホームでお世話できるような代物ではありませんでした。何度もてんかん外科治療が吟味検討されましたが、結果は適用困難でした。どの薬種に満足できる効果もなく、緊急頓服ダイアゼパム注腸で凌ぎ続けました。
吉兆が見られはじめたのは、Chiron先生が発見した薬物治療でした。さしもの発作が2週間、3週間と空き始めました。2021年6月、彼女は仙台国際センターで希望を語るSpeak Outのヒロインを演ずるほどになりました。そして本日、発作なし1年以上となり、ヘルメットを外し、てんかんのグループホームHavenに入居します。
発作の再発がなければ、若干の就労支援を得て、自由労働市場で稼げる能力があります。幸いまだお若いので、ハンス・バーガー協会HBAでの就労組に昇格できます。
本日の退院祝いでは、不屈の強靱な精神力で10年という恐ろしい人生の期間を乗り切った綾子さんに、痛みを忘れてしまうほどに拍手しました。これから遭遇するはずの想定された所謂苦難の連続もものともしません。自由で楽しい生活を送ってほしいと、祈っています。そして、そうなるはずと確信します。応援します。 (Drソガ)
綾子さんへ
新たな旅の始まりに乾杯!
激しい発作の連続と体の痛み、疲労で精神的にも不安定を極める日々を乗り越え、Drソガを信頼し「何としても発作を止める」を貫き通した綾子さん。貴方の頑張りをベーテルスタッフはずっと見守ってきました。苦しくて苦しくて泣いた日々を私たちは知っています。だからこそ、心から「おめでとう」の言葉を送ります。
そして、これからの人生を笑って過ごせることを心から願っています。次は、真っ黒に日焼けして、満面の笑顔で大声で笑っている綾子さんの姿に出会うことが、私たちの喜びになりそうです。
私たちは、いつの時もあなたの人生のサポーターです。喜びも悲しみも共に乗り越え、歩んで参りましょう。( 海野美千代)
退院の日をどれほど夢に見たことでしょう。それが2024年7月19日現実になった日でした。「発作抑制のためなら、辛いことも頑張れる。薬の副作用も絶えられる」と、時には強がることもありました。それでも辛く、発作が止まらず涙を流した時もありました。そんな9年8ヶ月の闘病生活に終止符を打つ時が訪れました。
この間、病棟の入り口で何百人の退院の方々を見送ってきたことでしょう。いつかは、私も送ってもらう立場になりたい、そして仲間のたくさんいるDrソガの立ち上げた、HBAのグループホームに入居したい。それが、長年思い続けた夢でした。
そういう意味でこの日は、特別な日です。Drソガをはじめ、スタッフや患者さんが集合して下さいました。べーテルで過ごした様々な表情のアルバム、メッセージカードやきれいなお花のプレゼントもあり思い出を胸いっぱいに抱えての退院でした。だれもが感動に包まれました。
入居するお部屋は、発作の再発を考慮した危険防止策を施し、発作時は怪我など最小限に抑えられるような対策を講じ安全を図りました。
新しい生活では、買い物、旅行、娯楽など、新しい仲間と思いっきり楽しんで頂きたいと思います。笑顔が素敵な松坂さん、今まで以上に笑顔が増えることを願っています。
(笠松 初枝)
松坂綾子さん退院おめでとうございます!
2024年7月19日、松坂綾子さんの送別会を行いました。9年間の入院生活の中で、毎日あった発作が2022年6月から抑制されて、劇的に退院となりました。
沢山の患者さんに見送られながら、これまでの思い出を思い返しながら笑顔で見送りが出来ました。
沢山のメッセージカード、綺麗なお花のプレゼントが送られました。退院して寂しい時にはメッセージを見て入院生活を思いほしいです。
沢山不安もあると思いますが、新しい生活を思いっきり楽頂きたいです。
キラした毎日が送れるように陰ながらこれからも応援していきます。
(看護師・安藤美妃)
E C R C S II−2024開催のご報告
2024 年 7 月2日、仙台国際センター会議室にて、仙台てんかんケア資源開拓コンソーシ
アム(Epliepsy Care Resources Consortium Sendai:E C R C S、てんかんの利用さんを守る 懇話会・仙台)を開催しました。昨年5月の第 1 回から 1 年を経て、第 2 回目の試みとな りました。ベーテルに通院中の方が入所されている施設へお声がけさせていただき、福祉施 設 10 施設から 17 名の施設職員の方々にご参集いただきました。今回からは施設形態とし て、グループホームを運営されている管理者・ケア担当の方々にも加わっていただくことが できました。
ベーテルからは、2023 年度の受診患者さんの状況を報告しました。40−50 代を中心に 200 名が入所施設やグループホームで生活されており、救急搬送者の約3割、新規患者のうち 9 名が施設利用者でした。200 名のうち、87%が抗発作薬を2剤以上服用しており、発作の抑 制が得られていない方も少なくはないこと、抗発作薬以外の薬剤、特に向精神薬や下剤が処 方されている方が半数近くにのぼることが把握されました。27%の患者さんが、発作や薬剤 の副作用、その他の合併症による問題点などのため、ベーテルに入院されました。入院され た方のうち、入院中にてんかん以外の身体合併症で他科管理を要した例を取り上げ、課題を 共有しました。
クローズドな会ですので具体的記述は控えますが、各施設からは、てんかんを持つ利用者 さんの状況や、管理や対応の上での疑問点や問題点が数多く挙げられました。お互いにうな づき合い、共通の認識や課題を抱えていることが確認でき、各施設での取り組みや工夫点を 共有することができました。
また今回は、総合南東北病院救急科の赤間洋一先生をお招きし「障害のある方々の救急搬 送、突然死に備える」と題しまして、具体的に現場で役立つご講演の時間を持つことが出ま した。さらに、社会福祉法人宮城県障がい者福祉協会会⻑の森正義さま、社会福祉法人宮城 県知的障害福祉協会会⻑の白石圭太郎さまにもご臨席賜り、意見交換により広い視点での コメントを添えていただきました。
お忙しい業務の中、お時間を頂戴しご参加下さいました各施設の方々に改めて御礼申し 上げます。またてんかんケアに奔走した 1 年後、パートナーとしてお顔を合わせられるこ とを願っております。 (てんかん専門病院ベーテル院⻑ 荒谷菜海)
優生保護法-強制不妊、最高裁判決
心からおめでとう、原告側の全面勝訴!
2024/07/04
優生保護法、強制不妊訴訟の最高裁大法廷での結審を目前にして、当方は、「せめて司法での救いに希望を託す」という言葉を選んだ。勝訴への期待は高いものがあったが、いかんせん日本国憲法をではなく、「国は無謬」を死守する勢力が司法府の中にも浸透しているのではという危惧を払拭できないでいた。2018年1月30日以来、既に6年経過し、高齢の原告39人中6名の方がお亡くなりになっているのに、国(法務省、厚生省、子ども家庭庁などのいずれが裁判担当?)は除斥期間を楯にして、一向に控訴や上告を止めようとはしない。現下の国家権力は顔も見せないばかりかコメントすらしなかったし、立法府は立法府で救済一時金支給なる合理性を欠くちぐはぐな対応に留まり、それ以上の危機感を持たなかった。それよりも当方が恐るべきは、国情として優生思想が拭いがたく深く浸透しているのではという寄せてくる不安。救いがたい判決内容となれば、この国で未来を語ることは虚しいこととなる。
極めて幸いなことに、原告側の主張はほぼ全面的に受容され、憲法学を死守して上出来の評価となったようだ。新聞紙面はトップ記事で一面に躍り出て覆い尽くし、それでも足りないと言わんばかりに社説ではもちろん、天声人語などのいわゆる一面コラム、社会面などで数編を数える程だ。
とても佳いことだ。原告のみなさん、本当によかったですね。この方々が挫けずに戦い続けられたのは、支え続けた新里宏二弁護団の共同代表を初めとした弁護士のみなさまです。ありがとう。支援者の方々、ありがとう。支援者を束ねた多くの団体、機関の方々、ありがとう。皆さまは国体のこれからの有り様への杞憂までも吹き飛ばしてくれました。ありがとう。 (Drソガ)
① 朝日新聞.旧優生保護法下の強制不妊 最高裁判決;多数意見要旨、個別意見要旨、遠藤隆史:法令「違憲」13件目、阿部彰芳:優生学「資質の優劣」で区別、優生保護法の動き.2024年7月4日、24面.
2024/07/03
いよいよ、本日7月3日、午後3時 優生保護法裁判、最高裁大法廷で結審
Japan National Assembly of Disabled Peoples International)dpi-japan.org
河北新報;編集部-石川遥一郎.強制不妊訴訟、東大大学院・市野川容孝教 授に聞く:善意に見せかけた差別 存在、子を産み育てられる社会を.2024 年 6 月 29 日、第 24 面.
遠藤大志.強制不妊訴訟−あす最高裁判決:失った人生 司法に救いは、16 歳で手術「全てがうそで進んだ」.毎日新聞、2024 年 7 月 2 日、21 面.
(Dr ソガ)
せめて司法での救いに希望を託す DPI 日本会議、傍聴を呼びかける
1)Japan National Assembly of Disabled Peoples International)dpi-japan.org
2)河北新報;編集部-石川遥一郎.強制不妊訴訟、東大大学院・市野川容孝教 授に聞く:善意に見せかけた差別 存在、子を産み育てられる社会を.2024 年 6 月 29 日、第 24 面.
3)遠藤大志.強制不妊訴訟−あす最高裁判決:失った人生 司法に救いは、16 歳で手術「全てがうそで進んだ」.毎日新聞、2024 年 7 月 2 日、21 面.
(Dr ソガ)
御礼
2024年6月8日、仙台てんかん医学市民講座Ⅳを開催致しました。この講座は、1992年てんかん専門病院ベーテルが開設されて以来、最新のてんかん医学、医療を皆さまにご披露するため、毎年春と秋に開催されているものです。
何より一番にお聞きいただきたいプログラムである、てんかん市民Speak-Out2題で開始となりました。私たちが何よりも先に知るべきは、てんかんを患う方々の闘病体験です。この発表を聞かずして、この講座は始まりません。お一人目の発表は、「33年のてんかん人生、外科手術を決めた」、お二人目の発表は「もう薬を忘れない」です。本日、勇気を出して、自らのてんかん物語をお話しくださったお二人に大きな拍手がおくられました。
加えて、「てんかんにも向けられた優生保護法・強制不妊」と題し、毎日新聞仙台支局 遠藤大志先生が宮城県の実情をお話し下さいました。記者さんならではの取材力で発信された情報は、他人ごとではすまされない悲しい出来事でした。あなたの知らない世界にしっかりと耳を傾けて学びをふかめる時間となりました。
また、第55回目を迎える、てんかん医学市民講座のテーマは、「新しいてんかんの世界」です。記念講演は、基礎脳科学講義「超脳回路からてんかんを知る」と題し、東北大学大学院生命科学研究所 超回路脳機能分野教授 松井広先生にご講演頂きました。グリア細胞がてんかんの世界を変えるかもしれない、そんな、あなたの知らない脳の世界を教えてくださいました。てんかんという領域の奥深さを知る、これまでにない内容で、新しいてんかんの世界を覗かせていただいた、素晴らしい講演となりました。
てんかんは、長期戦の病気であり、人生を共にしながらさまざまな問題にも遭遇するものです。しかし、ほしいと思う情報がすぐさま手に入るものでもありません。回を重ね、学びを深めていく必要があります。
みんなで勉強しようと企画された、基礎から学べるてんかんケア実践講座に於いては、てんかんの確定診断に欠かせないMRIについて、GEヘルスケアジャパンの吉野要さまの応援をいただき、24時間365日てんかん専門病院ベーテルで研鑽を積んでいるスタッフ5名が、それぞれの領域から報告しました。連続講義も同じくベーテルに勤務する医師4名と看護師1名(時間の都合上後日YouTube配信となりました)がさまざまな話題提供を致しました。この中では、Dr天馬の「診断ABC」、Dr海馬の「薬物治療」の新しい講義がはじまりました。
当日、会場一杯にお集まりいただきました皆さま方に、深く感謝いたします。私共は、今後とも皆さま方のご支援を賜りながら、てんかん医療と社会啓蒙活動に努めてまいります。より一層のご支援をいただきますようお願いいたします。
この講座は、YouTubelive配信中となっております。より多くの皆さま方にアクセスしていただきますようお願いいたします。
カーレ仙台 代表 海野美千代
2024/04/10
第 55 回記念 仙台てんかん医学市民講座 EpileptologyPublicLectureinSendaiThe55th EPLS
ご参集のお誘い
<仙台てんかん医学市民講座(第55回)EPLS>
日時: 2024年6月8日(土)―13時〜17時
会場: 仙台国際センター萩の間(仙台地下鉄南北線―仙台国際センター駅)
参加費:無料
連絡先:てんかん専門病院 加藤千春―電話:0223−24−1211
E-mail:[email protected]
謹啓 てんかんケアへの暖かい常変わらぬ暖かいご理解とご支援に感謝申し上げております。今回は、仙台てんかん医学市民講座へのご案内とご参集をお願いいたします。
仙台てんかん医学市民講座EPLSは1992年11月1日にてんかん専門病院ベーテルの開設に合わせて、てんかんケアのための市民講座として発足し、年に2回、今年2024年6月8日の開催で総合第55回目となります。全国から著名なてんかん専門医を、またてんかん社会福祉ケアの論客をお招きし、また当事者の闘病記やてんかん市民の声なるSpeak Out、医学・看護連続講義、実践てんかん教室が連綿と継続されました。
なお、2020年春期はコロナウイルス感染パンデミックで中止となりましたが、以後YouTubeやZoom配信の新しい試みを定着させることができました。その中で、EPLSの2020年夕べの集いの第I部となるEPLSは、止むなくベーテル三回体育館でSpeak Outのみのプログラムで2020年秋期は止むなくでの開催といたしました。
そんなEPLSもCovid19抗原検査を行っての2021年秋期開催にこぎ着け、再出発いたしました。おかげさまで、今年2024年春期のEPLSは第55回を記念することとなりました。
今回の医学講義は装い、趣を変え、脳の基礎科学からのお話を頂戴します。東北大学理学部生物学松井広教授による「超回路脳機能からてんかんを知る」です。難しそうですが、そういうものなのかといきおい面白くなりますよ。
次の講義は2018年1月以来仙台で始まった優生保護法・強制不妊裁判に関する障害者に関する人権講義で、従来の福祉や社会制度問題とは全く異なります。毎日新聞社の遠藤大志記者から頂戴します。
そして、定例となっている、涙もの励まされものとなるてんかん市民のSpeak Outが2題、発表されます。お聞き逃しなきよう。
一方、型どおり、てんかん専門のプロから「基礎から学べるてんかん教室」の副題を有する実践てんかんケア実践講座」は第11回目となり、4題が予定されています。てんかん専門ケアの実情分析が発表されます。
連続講義は4題が予定されています。講義回数が回を重ねるにつれ分厚となり、いずれ、体裁を変えての相応の単行本となっていくものです。
なお、仙台てんかん医学市民講座EPLSは、2004年から単行本として全講義が都度収録され、「仙台てんかんケア」の書名となり、その次に「2023−2」が付されます。2023−2は今回の2024年6月8日開催の第55回仙台てんかん医学市民講座で発行されます。同時に第1集から36集まで総て国会図書館に寄贈されています。
さあ、面倒くさいご案内となりましたが、仙台てんかん医学市民講座EPLSのリピーターの方は、ご発言が亡くともてんかんについては相当の物知りの方になっておられます。どうかあなたさまにもそんな方の一人になりませんか。お待ちしております。特に、Speak Outをお聴きになられ、是非にお励ましのお一言を頂戴したく存じます。 不一
主催 カーレ仙台 代表 海野美千代
共催 ハンス・バーガー協会 理事長 國井陽介
てんかん専門病院ベーテル 院長 荒谷菜海
てんかんクリニック仙台駅前ベーテル 院長 曽我海馬
EILAT抗てんかん薬新薬開発国際コンフェレンス
EILAT Conference on New Antiepileptic Drugs and Devices XVII −Drカイマ、Drソガ参加−
2024年5月5日から8日まで、1992年から二年に一度開催されているEILAT Conferenceの第17回になるEILAT XVII-2024が、スペイン、マドリードで開催されました。国際てんかん学会ILAE元編集委員長が評するように、EILAT会議は次代の抗てんかん薬新薬開発の近未来の指標となる会議です。2014年以来、開催地はマドリードに固定しています。新型コロナウイルスCOVID-19パンデミックのため、2020年第15回(WEB開催)、2022年第16回(face to face)は残念ながら参加できませんでしたが、今回2024年、6年ぶりに参加できました。なお、EILAT会議はDrソガが2008年から参加し続けています。また、今回Drカイマが参加しましたが、彼がまだ医学部6年生であった2014年に同伴しており、10年ぶりとなります。
EILAT会議の最新情報は、都度「仙台てんかん医学市民講座EPLS」でお伝えしてきましたが、今回6月8日の第55回EPLSでもその一端をお伝えできましょう。6月8日、仙台国際センター萩の間に是非おみ足をお運び下さい。
(Drカイマ、Drソガ)
EILAT XVII-2024
Seventeenth EILAT Conference on New Antiepileptic Drugs and Devices(EILAT XVII). Madrid, Spain. May 5-8, 2024.
プログラム
第1日:2024年5月5日(日)
スペインドラヴェ症候群財団共催による
サテライト シンポジアム
<そのI>
1-I-1ドラヴェ症候群における最新の治療開発の現状
Simona Giorgi, Elche, Spain
1-I-2 患者中心のアプローチ:望ましい姿
Jose Angel Aibar, Madrid, Spain
1-I-3 保健専門職の視点を定める
Alvaro Beltran Cobellini, Madrid, Spain
<その2>
2-II-1 ドラヴェ症候群での非発作性障害の構成ととケアギヴァの負担
Stephane Auvin, Paris, France.
2-II-2 ドラヴェ症候群の治療理解の進歩:発作を超えて
Andreasa Brunkhaus, Glasgow, UK
2-II-3 突然死とその予防に光をあてる
Sylain Rheims, Lyon, France
第2日:2024年5月6日(月)
開式
セッションI
発達性てんかん性脳症へのより効果的な治療の開発のための挑戦と進歩
I-1 動物モデルでのスクリーニングと発達性てんかん性脳症を対象にしたものとの関連
Heidrun Potschka, Munich, Germany
I-2 早期臨床治療薬開発
Stephane Auvin, Paris, France
I-3 作用機序に基づく新薬候補物質の成功と限界
Sylvain Rheims, Lyon, France
I-4 RNA、遺伝子、細胞治療での挑戦
Andreas Brunklaus、Glasgow, UK
セッションII
てんかん発作とてんかんの新しい治療法のテスト最新版
II-1 ETSPてんかんの治療法スクリーニングの最新版
Brian Klein, Rockville, Maryland, USA
II-2 ヨーロッパのてんかん治験の方向性:ECETヨーロッパてんかんTrialsコンソーシアム
Alexis Arzimanoglou, Barcelona, Spain
セッションIII
開発中の抗てんかん薬―パート1
III-1 AMT-260
Andreas Borta, uniQure, Netherlands
III-2 Bexicaserine(LP352)
Randall Keye, Longboard Pharamaceuticals, USA
開発中の抗てんかん薬―パート2
III-3 BHV-7000
Jasson Lerner, Biohaven Pharmaceuticals, USA
III-4 カンナビダイオールを超えて抗発作薬を発見する
Karen Tse, Jazz Pharamaceuticals, UK
III-5 ES-481
Robert Niecestro, ES-Therapeutics, USA
セッションIV
開発中の抗発作治療薬(セッションIIIとタイトル変わらず)
IV-1 ETX101
Emma S. James, Encoded Therapeutics, USA
IV-2 GAO-3-02
Selena Bodennec, GAOMA Therapeutics, France
IV-3 Kv.3.1-Targeted ASMs
(Alexander Rotenberg, Boston, USA), Autifony Therapeutics, USA
第3日:2024年5月7日(火)
セッション5
開発中の抗発作治療薬
V-1 LRP=6661(Cannnabidiol Derivatives)
Abdel-Rahman Lawendy, London Research & Pharmaceuticals, Canada
V-2 OV329
Julia Tsai, Ovid Therapeutics, USA
V-3 PRAX 628
Steven Petrou, Praxis Precision Medicines. USA
V-4 RADIPRODIL
Pierandrea Muglia, GRIN Therapeutics, USA
V-5 RAP 219
Bradley S. Galer, Rapport Therapeutics, USA
セッションVI
開発中の抗発作治療薬
VI-1 ROZANOLIXIZUMAB
Florin Florocet, UCB Pharma, Belgium
VI-2 SOTICLESTAT(TAK-935)
Mahnaz Asgharnejad, Takeda Pharmaceuticals, USA
VI-3 STK-001
Kimnerky parkerson, STOKE Therapeutics, USA
VI-4 XEN1101(Azetukalner)
Christopher Kenney, Xenon Pharmaceuticals, Canada
セッションVII
治療法の進展(最近承認販売された抗発作治療薬と治療技術)
パート1
VII-1 Brivarasetam
Brian Moseley, UCB Pharma, Belgium
VII-2 CANNABIDIOL
Lisa Moore-Ramdin, Jazz Phermaceuticals, UK
VII-3 Cenobamate
John Oaul Leach
Angelini Pharma Group, Italy
VII-4 Fenfluramine
Melanie Langlois, UCB Pharma, Belgium
VII-5 Ganaxolone
Joe Hulihan, Marinus Pharmaceuticals, USA
第4日:2024年5月8日(水)
セッションVII
治療法の進展(最近承認販売された抗発作治療薬と治療技術
パート2
VII-6 Stiripentol
(Stephane Auvin, Unstitut Universitaire de France), Biocodex, France
VII-7 Vagus Nerve Stimulation
Paolo Roncon, LivaNava, UK
セッションVIII
革新的投与経路法
VIII-1 Diazepam Nasal Spray
Enrique Carrazana, Neurelis, USA
VIII-2 Staccato Alprazolam
Robert Roblimg, UCB Pharma, Belgium
VIII-3 Topiramate intravenously
Pavel Klein, PrevEp, USA
セッションIX
標的駆動の抗発作薬発見の成功と限界
IX-1 21世紀における抗発作治療薬の発見と開発の困難
Emilio Perucca, Australia
IX-2 標的抗発作治療薬の前臨床的開発の概説―如何に異なっているのか
Michelle Guinet, USA
IX-3 標的抗発作治療薬の臨床的評価:それらの効能と安全性プロファイルは
その概念を支持するか
Piero Perucca, Australia
終了
【 2024年チュルペン祭り開催 】
暖かすぎる春、初夏の訪れでした。ここ10年で一番と言っていいくらいの、美しいチューリップの咲き乱れ。庭も鉢植えも、ちょうど良い開花具合並びのチューリップたち。晴天に恵まれ、こんなチュルペン日和は、久しぶりです。
多少の風はありましたが、そんなのどこ吹く風。患者さんたちの笑顔は、なかなかのもので、園芸班と一緒に寒い日の土を掘り起こし、綺麗に球根を並べ植えたことの大変さが一気に報われたような気分でした。今年のチューリップを皆で投票して、一位に輝いたのは、白地にグリーンの差し色のついた、それはそれは素敵な素敵なチューリップでした。
一年に一度のチューリップのお祭り、チュルペンの開かれるこの時期に居合わせることのできる患者さんというのは、本当にラッキーです。
雪の寒い冬を乗り越えて、春に大空に手を伸ばすように咲くチューリップ。花ことばは、「思いやり」です。このチュルペンに集ったみんなが、人々に思いやりを持って生きれますように。そして、春の日差しのように、彼らにやわらかな優しさが降り注ぎますように。
有賀 穣
※1「チュルペン」とは、オランダ語のチュルプ(チューリップ)の複数形です。
※2 チューリップは、ベーテルの院花です。
※3 ベーテルでは、四季折々の伝統の花祭りがあります。
※4 患者さん達が種を蒔き、苗を育て、半年以上育てて花を咲かせます。
024/04/30
嬉しいニュース、一つ
<荒中先生、旭日重光章に輝く>
河北新報、2024年4月29日、8面
嬉しいニュースが続きます。日弁連元会長荒中先生が旭日重光章を授章なされました。ご存じのごとく、弁護士荒中先生からはベーテル開設以来、変わらぬご支援を頂戴しております。中央でも日弁連事務総長をお務めになり、また2020年には日弁連会長に選出されました。仙台てんかん市民会議EPLS、仙台てんかん市民会議SCAPEでは幾度となく貴重なご講演を頂戴しております。先ずは、重光章、おめでとうございます。 (Drソガ)
嬉しいニュース、二つ
<青木正志教授、指定希少難病新薬開発のモデル化を実現>
河北新報、2024年4月30日、1面
4月30日の河北新聞のトップ記事が青木正志先生のご紹介でした。東北大学大学院医学研究科脳神経内科学講座の青木正志先生が、2010年から15年にわたる研究を重ねてきた指定難病「縁取り空砲を伴う遠位型ミオパチー」に対し、治療研究開発を続けてきたシアル酸が希少医薬品としての治療薬承認を得たとのニュースです。難関の新薬製造については、ナーベルファーマ社が参入に至ったとの嬉しいニュースです。おめでとうございます。青木正志教授には仙台てんかん市民会議SCAPEの総合座長をお引き受けいただいております。ともあれ、誠におめでとうございます。 (Drソガ)
【仙台てんかん医学市民講座のお知らせ】
【松坂綾子さんヘルメット脱帽式】
夢をかなえてくれたDrソガ「ありがとう」
松坂 綾子
私のてんかん発作は、全身を激しく動かし前方に人がいれば足蹴りしてしまうし、体が前後に揺れて前にも後ろにも転倒してしまう、凄まじいもので、一日に何回も連発し体力的にも精神的にも立ち上がれず寝込んでしまうしかないものでした。この発作を完全に抑制しない限り社会生活を夢見ることすら叶わない闘病生活でした。
やっぱり、私の発作を止めてくれるのはDrソガだけだと確信し、最後の砦のてんかん専門病院ベーテルに入院しました。Drソガとのてんかん発作の完全抑制に向けた闘いは、想像した通り長期戦となりました。ヘルメットは何度壊れたかわかりません。その度にいろんな色に変えてみたりと気分転換を図りました。
しかし、いつの時も決して諦めることなく挑戦は続けられ、2020年11月から少しずつ発作が減り始め、2023年6月20日を最後に、一月、ふた月と発作のない期間を経て、今年4月で10ヶ月発作がありません。もう一度社会で生きられるかもと夢が膨らんできました。
私の夢は、HBAのグループホームに入り、作業所リーチェに毎日通所し、仲間たちと共に普通の生活をすることです。当たり前のことができなかった、私の小さな願いです。再発することなくずっと幸せに暮らしたいです。
この時代、私のような難治てんかんを抱える皆さんが、入院治療で発作の完全抑制を目指すなど聞き及びませんが、わたしは既に親も亡くなり帰る場所がなく、Drソガに救ってもらいました。この9年間は、ベーテルの病棟が家で、共に暮らす仲間は家族でした。ヘルメットを外すということも私にとっての新たな挑戦ですが、私の奇跡の瞬間をこのベーテルで皆さんにお祝いして頂けたことは、長き人生の最大の想い出の一ページとなりました。
この9年間のベーテル生活で、いろいろな出会いがありお世話になった患者の皆さん、スタッフの皆さん本当にありがとうございました。本日の脱帽式に当たり、たくさんの方々からメッセージや手紙やプレゼントを頂戴しました。ありがとうございました。そして、私の大好きなDrソガに、心から感謝しています。ありがとうございました。
これまで、ベーテルの患者さんは殊更にてんかん闘病さいなまれています。が、彼女もまた数多くの問題に直面し続けてきました。その筆頭のお一人です。発作がなければ楽しい社会生活をさまざま経験してきたかもしれません。人生の中でおそらく病院で過ごしてきた時間があまりに長くなり、三千人を越える退院患者を見送りながら、当たり前だったことが自分はできないと涙した時期もありました。
桜の開花を迎え、あれだけ発作で苦労してきた彼女がようやく希望あふれる新生活の準備に取りかかれるまでにきたことを大変うれしく思います。これから、新しい経験を積み重ね、楽しい人生を送っていただくことを切に願います。
看護師長 石川 真弓
2024年4月8日
【これでようやく社会に飛び出せる】
毎日毎日襲いかかる、凄まじいてんかん発作に翻弄された人生に、ピリオドが打たれた日から10か月を迎えた今日、綾ちゃんは長年愛用したヘルメットを脱いだ。この日を誰よりも願ったのは、今は亡きご両親である。きっと何処かで今日の晴れやかな姿を見守ってくれているはずである。
Drソガと闘い続けた、9年間に及ぶ入院での闘病生活を思い出すと涙が零れる。新薬に挑戦し続けた期間は、副作用と闘いがあった。てんかんの外科治療に挑戦し発作を何としても止めたいと願った日もあった。結局どの道も閉ざされ、Drソガの治療に望みを繋いだ日々であった。自分の発作は、Drソガしか止められない、そう思った日からずっと、いつの日もDrソガの魔法が効きますようにと願いを込めながら薬を飲み続けた。最後に素敵なご褒美が待っていて、やっぱり、Drソガは魔法使いだったと知った。
夢が叶った今、社会で仲間たちと共に生きることを決心した綾ちゃん。幸せな時間を過ごせるように応援していきます。
海野 美千代
【てんかんクリニック仙台駅前ベーテル 開院8周年】
てんかんクリニック仙台駅前ベーテルは、皆様のおかげで8周年を迎えることができました。仙台駅から徒歩5分という恵まれた環境にあり、小児から高齢者まで幅広い年齢層の方々が通院されています。患者さんを取り巻く事情は常に変化しており、その時々の社会環境やライフステージに合った対応が要求されるため、スタッフ全員が小さな変化も感じとれるようにアンテナを張っていなければなりません。私自身、ベーテル入職8年目で、このクリニックと同様発展途上であり、てんかんケアについては気づきと学びの連続です。一人一人の患者さんに教えて頂くことばかりです。
小さなクリニックではありますが、岩沼本院同様専門の「てんかんケア」を提供するとともに、日々の小さなでき事や人生の節目にそっと寄り添い続けることができるようにと思っております。
以前ベーテルにお勤めだった高橋亜希子さんに、バースデイカードとお花をいただきました。この場をお借りして、お礼申しあげます。ありがとうございました。
てんかんクリニック仙台駅前ベーテル看護師長 高橋香苗
祝!脳波検査5000件(仙台駅前クリニック)
2024年3月下旬、4月1日に8回目の開院記念日を迎える目前、仙台駅前クリニックでは、通算5000件目の脳波検査が行われました。この日、脳波検査通算番号5000というメモリアルナンバーに当たった患者さんに、記念品を贈呈し、お祝いをしました。てんかん診療に脳波検査は欠かせません。検査を受ける方にとって、必ずしも負担がない検査ではありませんが、定期的に検査を受け、てんかんと向き合っている患者の皆さんに敬意を表します。今後も脳波検査をお供に、より良いてんかん診療をご提供できるよう努めてまいります。
(仙台駅前ベーテル院長 荒谷菜海)
【 3.11 2011 追悼てんかん市民の13年目の願誓い2024 】
毎年恒例となっている「3.112011・2024 ベーテルてんかん市民の誓い・こづみ郁子コーラスライン」。ベーテル3階体育館にて、2024年3月8日に開催された。
2011年3月に発生した東日本大震災は、ここベーテルにたいても大きな被害をもたらした。尊い命を落とされた患者さん達、計12名に哀悼の意を込めて、2011年から毎年続けているこづみ先生のコーラスの歌声と共に、このセレモニーを欠かすことなく継続している。
例年通りに、こづみ先生、梅森先生の美しいピアノの音色、歌声を聞き、会場に集まった患者さんやスタッフが黙祷し、献花を捧げる。今年は、ベーテル2階病棟とハンスパーガー協会、仙台駅前クリニックをオンラインで繋ぎ、同じ時、同じ想い、コーラスラインを共有することができる。
会場では、ハンスバーガー協会からの患者さん代表と、ベーテル職員代表の2人が、震災当時に見えていた情景、感じた想いを赤裸々に語る。そして海野室長から、震災時のベーテルの様子や通常の診療に戻るまでの奮闘した様子を、当時の写真やスライドを交えて話された。会場では、静かに涙を浮かべて聞き入る方々もいらっしゃった。
最後のDr ソガの話では、震災による患者さんへの影響は、地震以上に福島原発事故の影響が大きかったことが挙げられた。避難を余儀なくされ、ベーテルを離れざるを得なかった患者さんが多数いた。2024年1月1日に発生した能登半島地震の話にも触れられ、石川県の志賀原発では、たまたまにして原発事故が起きていないことが奇跡的だとの話があった。さらに現在では、このような震災を忘れているDrさえもいることに触れ、残薬を確保することの必要性が改めて訴えられた。
先にも触れたがベーテルでは、震災から 10年の節目を越えて、13年間欠かすことなく、3.11 追悼式を執り行っている。活気を取り戻し再建に向けて進む被災地もあれば、避難を免れず未だ地元で暮らせない方もいる。心のケアという話題も当初はよく聞いたが、年々薄れているように感じる。3.11も、今回の能登半島地震も、てんかんの患者さんはどのように乗り越えてきたのだろうか。日頃てんかんケアに従事する身として思うことは、てんかんを表に出さず生き続ける人は、どのくらい心細いか。てんかんをオープンにしてやっと社会に馴染んだ方が、また環境の変化に晒される不安や恐怖はどのくらい大きいか。またそれを見守り共に歩む、家族や支援者の心境、心労はどうか。「大きい天災が発生したから」ではなく、「それが復興し、終了したから」でもない。てんかんがあっても、病気や障害があっても困難を乗り越えて、同じ時を過ごし前に進むために、この教訓や人の繋がりから得るものを、伝え続けていく必要があるだろうと感じている。
(ベーテル神経心理士 阿部佑磨)
3T MRI機器がアップグレードされました
SiganaTMPioneer AirTM IQ Edition
キャッチフレーズは
① 更なる高画質化、②検査時間の短縮、③撮影精度の向上です
2024/03/04
このたび、MRI機器を更新、今風には分かりやすくアップグレードすることができました。ベーテルは極小規模病院ながら、開設1年半後の1994年5月9日に最初の0.5T機器を導入し、2008年12月26日1.5Tの第2号機、2016年1月1日に3Tの3号機へとアップグレードしてきました。今回の機器は3T機のアップデートです。従来と比較し、格段の高画質化が得られます。
MRI撮像技術の進歩はいわゆるディープラーニングやハイパーセンス法により、画質の向上と撮像時間の短縮が得られています。また、自動位置決めにより検査する側にも患者にも、撮像への信頼度が非常に高まりました。
その他のオプションは省略しますが、主なもの4種をGEヘルスケアジャパン軍司様から2023年5月8日にご提供いただきましたので、紙面に貼り付けておきます。
検査技師一同、もちろんオーダーする医師達は、MRI機器会社GE Heathcare Japan社の技術者の指導と協議を得ながら、精進を重ね、これ以上には望めない折角の機器を活用し、診断をより精確なものとすべく努め続けます。
なお、ベーテルでは脳神経領域はもとより、その他の部位のMRI画像所見について、画像専門医診断医をコンサルタントに嘱託しておりますので、新たなヴァージョンアップでの評価も頂戴できます。
宜しくお願いします。 (ベーテル医局、MRI検査室一同)
【”モミの木”に願いを 】
新たにベーテルに来た「モミの木」2本。将来ベーテルの子供達と一緒に飾り付けをし、素敵にクリスマスの日を彩ってくれるでしょう。
先日、患者さんを代表して二人の方が、願いを込めて植樹しました。
お一人は、30年以上発作と闘ってきて、ようやく去年発作が止まり、現在8ヶ月経過中の松坂綾子さん。今後も発作が止まり、思い描く幸せな生活が送れますように、と。
もうお一人は、山岸健さん。発作とは長い長い付き合いになります。なかなか思うように生きられなくとも、人生の相方を見つけ、“自分らしくありたい”という願いを込めました。
モミの木の“花言葉”は、誠実、永遠です。寒さが厳しい冬の日でも、元気に育つ常緑樹です。
お二人の願いが、このモミの木と共に、大きく大きく育ちますように。
私たちベーテルスタッフも、彼らに寄り添いながら、夢を共に育てていきたい、そう願います。いつか、一緒にクリスマスの飾り付けをする時、素敵な笑顔に包まれますように。
2024.03.05 有賀 穣
2024年3月1日
桃の節句の晴れ姿
今年は暖冬といわれますが、寒さと温かさが見え隠れする毎日です。
3月と言えば桃の節句。ベーテルは、今年もお子さま方の健やかな成長を願い、また発作が止まりますようにと願いを込めて、お雛様を飾りお祭りをしました。この祈りは、ベーテル開設以来延々と継続されてきたことですが、何と今回はこの願いが叶い、人生で最高の時を迎えたある女性がいるのです。
彼女は、30年間という長い間、毎日襲う止まらない発作と付き合い、発作を止めて社会生活を獲得するための最後の砦として、Drソガの元に戻り共に歩み続けていた方です。毎年開催されるひな祭りでは、いつ起きるかわからない発作のため、着物を着ることができず、「私も着物を着て、踊りたい」そんな気持ちをかみしめて過ごしてきました。
しかし、この日は何と見事に8ヶ月間という長い発作抑制期間を経て、やっと夢を叶えることができ、ピンクの着物に身を包み嬉しそうに舞うことができたのです。既に他界してしまったご両親さまに見せてあげたい姿でした。
ベーテルには、数年前、外来の患者さんがベーテルに寄付して下さった七段飾りのお雛様が2組あります。ある日、ぼんぼりが壊れかけたのを気付いた他の外来の患者さんが、ぼんぼりを購入してくださるというエピソードもあり、皆さまから愛されているお雛様です。
今回、入院している患者さんのお一人が、ひな飾りの画像をSNSにあげたところ、「きれいに飾ってくれてとても嬉しい」という、ご本人さまからのコメントを頂きました。一組の7段飾りを通して、大きな輪のつながりや、長い間患者さん方を見守って頂けた幸せを感じることができました。
この七段飾りのお雛様を、入院している患者さんと一緒に飾りました。それぞれの並べ方、3人官女や5人囃子の持ち物の順番、お嫁入り道具の位置など難しく、頭を悩ませていましたが、そんな中にも会話が弾み、とても和やかに飾ることができました。患者さんの中には、発作が止まりますようにと願いを込めながら飾っていた患者さんもおられました。
当日は、全国13カ所のひな祭りの様子を映像で見ることから始めました。すべてが素晴らしく、特に千葉県勝浦市の遠見岬神社の石段に約1800体のひな人形を展示しているお祭りでは、大規模さと美しさに大歓声が上がりました。
久方ぶりに着物を身に着けた皆さま方は、センスを手に、着物を着て「たのしい ひなまつり」をしっとりと踊り、最後におしとやかにポーズを決め、お雛様に負けないくらいの笑顔を振りまいていました。後半は、現代のダンスも取り入れ、レッツダンスとして男女ともに「マッシュルBBBBダンス」「ジャンボリミッキー」を踊り、楽しいひと時を過ごしました。
今年、外来で勤務するスタッフのお一人がお琴を寄付して下さり、そのお披露目をしたところ、お琴を弾いてみたいという、飛び入りの患者さんもおられ、日本古来の文化に触れる良い機会にもなりました。そして、最後は年齢に関係なく皆さんが笑顔に包まれた幸せな時間となりました。
笠松 初枝
【 ルーチン脳波検査 第123456番 になりました!】
1992.11.1の てんかん専門病院ベーテル開設以来、1階の脳波室ではルーチン脳波検査を毎日とり続けてきました。そして本日2024.3.1にルーチン脳波検査の通算番号が12万3456件という験のいい番号に達しました。ベーテル開設以来31年と4か月でこの数字となり、毎日毎日10件ルーチン脳波検査を行った計算になります。改めてこの数字を見ると感慨深いものがあります。このように検査サーヴィスを提供できたことを皆様に感謝いたします。今回この験のいい番号に当たりました方は、ベーテルに通い始めて10年以上になる男の子です。通院当初は、それこそちっちゃな男の子であった彼も、今ではお母様の身長をはるかに超えるほど大きくなりました。いつもお母様とご一緒に来院され、私たちもその成長を見守ってきました。お母様より先生方やスタッフへの感謝の言葉をいただき、より一層これからもよりよい検査サーヴィスを提供しなければと思う次第です。今後も皆様からのご助言・ご支援を頂きながら、精進していく所存です。
検査科長 原田早苗
国際てんかんデイIEDに協奏、
エミューの卵を抱くベーテル若手てんかん医師達
ベーテルHP―2024/02/17
IED X-2024(毎年2月第2月曜日、聖バレンタインデーに因む、今年は2月12日月曜日―祝日)に協奏して、2月3日に第6回SCAPE-2024が開かれたことはお伝えさせていただきました。その際、日本てんかん協会福島県支部代表・SCAPE発起人の吉田大二さんから、何と今年もエミューの卵を頂戴しました。吉田さんは休耕田畑を活用して、エミューを飼育されています。吉田さんはSCAPE特別講演の参議院議員、公明党てんかん対策プロジェクトチーム事務局長横山信一先生と、SCAPE総合司会並びに記念講演をなさった東北大学医学部大学院神経内科学青木正志教授のお二人に、エミューの卵を差し上げました。
ベーテル院内でのIED協奏活動として、2月16日に若きてんかん医三人、Drナミ、Dr天馬、Dr海馬にエミューの卵を抱いていただきました。吉田大二さんのエミュー飼育のご苦労に感謝申し上げながら、そして神に感謝しながら、ベーテルスタッフ一同、卵焼きのお裾分けを頂戴しました。吉田大二さんの愛のバレンタインチョコとなります。
吉田大二さん、くれぐれもお気をつけて、エミューをご育鳥ください。ありがとうございます。
(注1)エミューの卵の殻は、アボガドの色が近いでしょう
(注2)大きさは縦13cm×横10cmの大きさでした
(笠松初枝、Drソガ)
CBDが始まる
CBDが始まる!
2024年2月3日、国際てんかんデイIED-Ⅹに協奏し、仙台てんかん市民会議SCAPE-Ⅵ2024が開催された。総合テーマ「てんかんケアの本当の未来を創る」に相応しい素晴らしい会議となった。
中でも、公明党てんかん対策推進プロジェクトチーム横山信一参議院議員の存在は大きい。先生は、SCAPEで医療者の情報によりカンナビジオール(CBD)の存在を知り、承認に向け活動を展開してくださった第一人者である。そして、いよいよ難治に経過する「ドラべ症候群」の治療薬「エピディオレックス」としての登場を待つばかりとなっている。
てんかんのためだけに活動し続けた医師、Drソガが導いた横山先生との出会いが、難治てんかんの方々にもたらした最高のプレゼントである。横山先生と同じく、てんかんのためだけに、医療者の枠を超え活動を続けてきたDrソガに深く感謝したい。
てんかん問題は多岐に渡りさまざまな問題を抱える病気です。横山先生には、これからも現場で支える医療者の声に耳を傾けていただき、行政を巻き込んだ本格的なてんかん医療ケアに向けたご支援をお願い致します。
カーレ仙台 海野美千代
ベーテルの節分で厄払い
新型コロナウイルス、インフルエンザ感染予防の為、ご家族の皆さまにおいては、面会禁止等のご協力に感謝申し上げます。制限のある日常ではありますが、ベーテルの患者さんたちは、ご家族の皆さまのご支援をいただきながら、仲間達と共に闘病生活を送っています。
さて、ベーテルでは2月2日に毎年恒例の節分の行事が行われました。
会場には、患者さんたちが毎日行われる集団作業療法で製作した、赤や青、黄、緑など色鮮やかなお面が飾られました。笑っていたり、怒っていたり、かわいい鬼から怖い物まで様々な表情をしたたちは、作る側の思いがそこに込められているようでした。
豆まきが開始されると、迫力満点の鬼たちが体育館に現れました!皆一斉に「鬼は外!福は
内!と元気な声を出しながら豆をまいて、厄払いをしました。それぞれ、1年の無病息災を願うことができました。昼食では豪華な恵方巻きをかぶりつき、1年の幸せや願いが叶うように福やご縁を呼び寄せました。
砂金七枝
国際てんかんデイIED-X(2024年2月12日)協奏
仙台てんかん市民会議SCAPE Ⅵ―2024(2024年2月3日)開催
2015年から毎年2月第二月曜日は国際てんかんデイ(IED)となった。そして、このIEDに協奏する形で2019年、仙台てんかん市民会議SCAPEは産声を上げた。SCAPEは、世界における日本で、またその東北にある宮城県の中心部仙台で、てんかんの仲間たちが、てんかんについて色々と語り合うことを目的としている。当事者だけでなく、てんかんケアをすすめる人財や連携する人々が集い、より良い生活を送れるよう声を上げる。まだまだクローズドな会にも関わらず、2月3日、ホテルメトロポリタン仙台3階 曙の間に集まったてんかんの仲間たちは約50名。総合テーマを「てんかんケアの本当の未来を創る」とし、4つのセッションで構成された6回目のSCAPEは、とても有意義な発表内容であった。
国際てんかんデイIED、第10回を記念する講演では、荒総合法律事務所所長でありSCAPE発起人の荒中先生は権利擁護について話され、総合司会でもある東北大学大学院神経内科学分野教授の青木正志先生は超希少疾患治療薬開発までの経緯をお話いただいた。現場で働く声では、抗てんかん薬新薬開発とてんかん発作の自動監視装置開発、そしててんかん患児者が抱える諸問題と課題が話され、行政の声としては宮城県政と仙台市政による実績報告もなされた。また、公明党てんかん対策推進プロジェクトチーム事務局長の横山信一参議院議員にはカンナビダイオールCBDの開発からみた新薬新治療開発と立法課題が発表された。横山先生は、全額自己負担でCBD開発国の英国を視察され、てんかん対策に係る令和6年度の予算についても昨年から1.9倍へ増額されるとの報告があった。まだまだ予算的には足りないと横山先生自身の発言も印象的であった。
何事をやるにしても推進機関が必要であり、自分たちにできることを各々が考え、きちんと関わっていかなければいけないと強く感じた。そしてこの推進機関であるてんかん市民会議SCAPEがその中心母体であり、てんかんケアに携わる様々な分野の声を上げ続けることが大切であると改めて実感した。すぐさまてんかんの未来は良くならないかもしれない。けれど良くするためには、積み重ねが必要である。さあ、どんな新薬が欲しいか、どんな検査なら苦にならないか、どんな制度があったらいいか、てんかんに優しい未来を皆さんで考えて発信していきましょう。
2024年2月6日
加藤千春
新年のお茶会開催
1月4日、患者さんたちと、我らがDrソガとの新年のお茶会が開催されました。年明けとは思えないほど、外は小春日和。
和やかに会は進められました。
毎年、Drソガは、干支ダルマを買ってきてくださいます。
今年の干支は、辰。十二支の中で唯一現存しない生き物になります。干支の中で辰(龍)だけが架空の動物です。他の干支は実在する動物なのになぜ龍だけが架空の動物なのか?不思議ですよね。
これについてもはっきりとした理由はわかっていません。「本来干支の各文字に動物は関係なかったのに、あとから同音の動物を紐づけたせいで架空の動物が入ってしまった」という説や、「龍という文字に鰐(ワニ)の意味もあったので、そもそもは龍ではなくワニを指していた」とする説があります。龍は古来より中国で権力の象徴とされ、縁起の良い生き物とされています。干支を広く浸透させるために、縁起が良い龍を干支に選んだのかもしれませんね。
ダルマの目入れ式では、思い思いの願をかけ、片目を入れました。今年こそそれぞれの願いが叶うといいですね。
2024年1月4日 有賀 穣
2023/12/18
心からありがとう
ベーテル病棟クリスマス・パーティに添える
鳴り物・光り物クリスマス・カード
毎年、クリスマスカードを送って下さる方がいらっしゃる。宛先は入院中の患者さん宛である。今年も鳴り物で組み立てカードだ。今年のものは汽車ポッポで、音と電飾が同期する。居合わせた入院中のみなさんも、PUSHボタンをめざとく見つけて鳴らしてみる。電飾が赤、黄、青と点滅しながら、シュッ、シュッ、。。。。。。。。。。。。。。、ポー、。。メリークリスマス!(著作権からサンリオとあり)
加えて、チョコレート菓子が一杯詰められていて、入院中の患者さん全員に一個づつだけでも差し上げてとある。心憎い。
送り主は元ナース退職前に担当していた患者ヨーチャン宛てにも特別のクリスマスメッセジカードが送られてきて、ついでに当方にもカードが贈られてくる(著作権hallmark社)。そして、こうも書かれている。光過敏の病友に周期性のピカピカはだめかなと気遣いの言葉が添えてある。
送り主は難病を背負い、随分前に職を辞して闘病なさっている。その難病の団体で活躍なさっていて、国際てんかんデイIEDの仙台版SCAPEにお姿を見せてくれてこともあった。とはいえ、体調は優れず、たびたび肺炎をぶり返し入退院が絶えない。本来ならば、当方こそがあれこれ心尽くして頭を巡らせて、どんなカードを選んだらいいかなと時間を割きたいところだ。
一度分かれてしまうとお会いするのはとても難しい。今年、今度は当方も体調を崩し、お会いするどころか挨拶させていただくことも叶わなかった。クリスマスカードを選ぶことができるぐらいは彼女が元気であることを伝えている。
今年のベーテル病棟のクリスマスパーティは24日が日曜日であるため25日となっている。その場でもありがとうと一言を添えたい。
(Drソガ)
2023/12/20
嬉しいお歳暮
入所施設さんからのシクラメン
さるご施設から、毎年立派なシクラメンを頂戴する。今年も頂戴してしまった。至極ありがたいことだ。
誤解がないようお願いするが、お歳暮なる季節に美しいお花を頂戴することは、歳暮なるものであっても、格別の意味がある。ご施設で利用者さん達がこぞって一年間手間暇抜かず、お育てになったものだ。担当スタッフの手間暇惜しまぬお世話があっての、立派な花だ。
当方とて、自宅の花の手入れに忙しいが、週に一度だけ割けるわずかの手間暇だ。週に一度だけでは花を守るのは極めて難しく、2週もお水を上げられないこともある。水涸れしないように連れ添いの目配りを得て何とか恥ずかしくないように保とうとしている。水涸れしないようにそのための工夫もないわけではないが、猫の額の庭に自動潅水装置までは準備できない。まして、今は老いてしまい、昔のようには日曜日一日だけで週に一度の世話を焼く稼働力はもはやない。
だから、シクラメンのような本格的な栽培はできない。利用者さん達がどんなにか頑張り続けているか、想像に難くない。ご施設の園芸班に所属する利用者さんの中には発作で転倒する方もおられようから、大切な幾鉢をも駄目にしてしまったことがあろう。想像に難くない。そのお裾分けはある意味で商売モノだから、なおさら恐縮する。そのご挨拶に私どもが恩返しができているかどうかも試される。
私たちもわずかのお歳暮の出費を準備しているが、できることならば、そのお金も含めて、盟友ハンス・バーガー協会HBA製としてお世話になったお歳暮なる1年間の御礼の印を贈れるものならばなあと思い続けている。成らず、25年も過ぎてしまった。力不足至れりだ。無念なり、と思う。
立派なシクラメンだ。ご施設にとって、大切な方々がたくさんあろうが、ベーテルを送り主の一つにお選びいただけていることは、逆に言えば、大変な選択だ。喜んで受けたらさせていただいている。今年も立派なお花をありがとう。励ましになる。是非に現場を見学させていただきたいと願っていますが、当院の人手手当ではそこまで手がまわらないのが行政のお手当だ。
とにかくも嬉しいプレゼンです。心からありがとう。外来に飾らせていただきます。 (DRソガ)
2023年12月15日
クリスマスプレゼントは特別の「りんご」
ベーテルに、長年通院する高齢のご夫婦が、晩秋になると毎年「私たちが作ったリンゴを食べてください」と、真っ赤に色づいた立派なりんごを届けてくださった。折角のご厚意に感謝し、入院で闘病する皆さま方とおいしくいただいてきたものである。今年も、昨日ご主人様がプレゼントを運んできてくださった。
奥様は、高齢となり余病を患い入退院を繰り返し、施設入所となっていた。この季節肺炎を患い退院したばかりとのことであった。「俺の顔もわがんねぐなってきた」と力を落としたご主人の背中は悲しげであった。
長年お二人で農業を営み、お二人で歩んできた人生だったのだろう。お二人のゴツゴツした手がそれを物語っていた。外来では、いつもご主人が、奥様を優しく労わるように言葉をかけられ、私たちから見たら理想とするご夫婦であり、お話をしていると心があったかくなったものである。
ご主人は、高齢でもう「りんご」も作れなくなる、と言い残して帰られた。お二人の人生が詰まった美味しい「りんご」を、今年は格別な想いで頂かねばと思い、12月25日のクリスマスに患者の皆さまと思い出を語りながらいただくことにした。
奥様の病状のご回復を、心からお祈りしております。
海野美千代
2023/12/01
モミの木、イクチオステガのクリスマスツリーの点灯式、
12月1日、森勝廣さんを偲ぶ
恒例の「主題てんかんのための夕べの集い2023」は2023年11月3日に、ホテル・メトロポリタン仙台、千代の間の大会場で開催されました。夕べの集い第I部、仙台てんかん医学市民講座に続き、第二部てんかん祭りでは、創立25周年を迎えたハンス・バーガー協会HBAのご披露がメインタイトルになりました。ハンス・バーガー協会HBAは日本初のてんかんのためのグループホームを開設し、営々としててんかんのための利用者を支え続けました。
折しもハンス・バーガー協会HBA初代理事長森勝廣さんが夕べの集いの11月3日の二週間前に神様に召されました。なお、てんかん専門病院ベーテルの開設に私財を投じた伊藤久太郎名誉・筆頭理事が7月20日に神に召されており、大切なお二人を失いベーテルにとっては悲しみの年でした。
さて、森勝廣さんについてご紹介します。皆さんの目の前に立つモミの木は、実は1993年に森勝廣、阿武隈グリーン社主からベーテルに寄贈されたものです。私たちはこのモミの木を「イクチオステガ」という難しい名前でお呼びしています。イクチオステガとは海から地上にはい上げってきた陸上生物の始祖とされておりますが、私たちベーテルはてんかん専門病院を建てるという妄想を抱く恰もパイオニアと考えていましたので、森勝廣さんからのクリスマスツリーの贈り物はその名にとても似つかわしいとしたのです。
このモミの木は1993年に仙台141のホールに飾られたものです。このモミの木の持ち主が森勝廣さんです。森さんはとてもお優しい方で、送り先をベーテルに選んでくれました。以来、私たちは12月1日をイクチオステガの点灯式に定めました。モミの木はどんどん大きくなり今や見上げるほどとなりました。電飾のデコレーションも毎年高くなり、今では天辺から電飾を吊るすことが難しくなってきました。電飾は毎年のように工夫を凝らして新しい装いを見せ、今年は皆さまがご覧になっている姿になりました。毎年のように大型化してきました。因みに、近隣の方々の中にはインスタグラムに載せてくれる方までいらっしゃいます。皆さんもそうなさって構いません。
そんなクリスマスツリーの電飾ですが、これは毎年クリスマスには森勝廣さんがサンタクロースのようにやってくる、という意味になります。森さんは入院中の患者さんを何人も引き受けて下さり、園芸作業の現場でご指導なさいました。そういう時代でした。私たちは毎年12月1日には森勝廣さんにお会いできます。
11月3日、伊藤久太郎名誉理事を偲ぶ会を開き、併せてハンス・バーガー協会森勝廣初代理事長を偲ぶ一時を設けることができたことを幸せに存じます。
今たまたま入院中の皆さまは、このイクチオステガという名のクリスマスツリーの点灯式にたまたま立ち会っていらっしゃいます。この幸運を、これから、また来年早くに退院を予定されている方々のご幸運ご多幸をお祈りします。本日の点灯式に当たり、Drソガは初めてなりますが、森勝廣さんのご紹介をさせていただきました。森勝廣さんのプレゼントは永遠に不滅です。 (Drソガ)
資料①
Dr.ソガ.(1996)てんかんセンター構想実現のシンボルツリー、もみの木、世紀末の厳寒の中で華やかに点灯−イクチオステガ.ベーテル 12:116.平成8年1月31日.
大きなモミの木「イクチオステガ」の電飾をつけるために、私が毎年木登りしますが、一年一年、少しずつではありますが、この木がまだまだ成長していることが、その都度わかります。この場所に植えられてから、てんかんの仲間達と共に、その年の12月1日の点灯式を迎えてきたことでしょう。「また、点灯式の季節になりましたよ」・・そう語りかけてくるような気がする大きな大きなモミの木です。何歳になるのかな・・。
2023年12月1日。今年も恒例のイクチオステガの点灯式が行われました。今年も、現在のベーテルに入院しているてんかんの仲間たちと共に、カウントダウンをして電飾を灯しました。わあ〜!っという歓声の中、仄かに煌めくイルミネーション。今年も12月のクリスマス頃まで、夕方5時から夜の8時まで点灯しております。お近くにお通りの際は、是非是非、このイクチオステガのイルミネーションをご覧ください。
2023.12.1
有賀 穣
主題てんかんのための夕べの集い‐2023
てんかん医学市民講座Ⅲ EPLS-2023 (第54回)
The 54th Epileptology Public Lecture in Sendai
主催者となるカーレ仙台は、てんかん制圧運動の一環として「てんかんの社会啓蒙活動の灯を消してはならない」を使命とし、年2回のてんかん医学市民講座を開催し続けてまいりました。今回の開催は、54回目となります。
第1部のプログラムは、10回目となる「基礎から学べる」てんかんケア実践講座、てんかん専門病院ベーテルの臨床現場から、私たちのお仕事はてんかん専門と題し、それぞれの領域から4題の報告をさせていただきました。
医学記念講座には、てんかんクリニック仙台駅前ベーテル開設7周年を祝い、岩手医科大学小児科教授 赤坂真奈美先生をお迎えしご講演頂きました。
また、てんかんを抱える皆さま方の社会生活を支え続けた、ハンス・バーガー協会25周年を祝い、宮城障害者職業センターの舩津正悟さまより就労支援に関するご講義をいただきました。
そして、何より皆さまにお聞きいただきたい、てんかん市民のSpeak Out 自分の大切なてんかん物語2題を準備いたしました。
自らの声で、言葉でてんかん人生を振り返りながら、より豊かなてんかん人生の送り方を導いておられます。YouTube配信しておりますので、アクセスしてみてください。
第2部は、こづみ郁子ピアノコンサート、ポーランド舞踊、宮城学院女子大学の皆さまによるよさこい踊りと、参加者全員による大合唱でワイワイガヤガヤ、大いに楽しい時間を過ごしました。
この場所に、直接足を運ぶことによって得られる、てんかんという病気の新しい学び、そして同じ思いに触れ、感動し心揺さぶられる時が、てんかん問題に向き合う自分を励ましてくれる、そんな時間となりました。ご参加いただきました皆さま方に深く感謝申し上げます。
ありがとうございました。
カーレ仙台 代表 海野美千代
皇帝ダリア-2023 花ブログ ベーテル2023-11
今年も皇帝ダリアの花が見事に咲きました。
皇帝ダリアは、貫禄のある花姿からダリアの王様と呼ばれ、茎が木質化するので、別名ツリーダリアと呼ばれています。花枯れとなるこの季節は、巨大に成長した木の先端にたくさんの蕾が顔をそろえ、花開く日を今か今かと観察するのが私共の日課となります。観察日記によれば、11月11日にひと花開花し感動。と記録されました。
ベーテル皇帝ダリア植樹の始まりは、2009年5月です。静岡東のてんかんセンターに7回も入院し、大きな外科手術も経験しながら、ついに発作が抑制されなかった女性患者さんと共に、発作が完全に止まりますようにと願いを込めて一緒に植えられました。そしたら何と11月の開花を待たず1月前から発作が止まったのです。1日中発作に悩まされ、自由に歩くこともできなかった日々から解放されました。
この年から現在まで枯れることなく咲き続け、てんかんの皆さまを見守り続けております。ベーテルの階段そばの庭先に植えられた親株から挿し木を始め、今や3か所で見事に咲き誇り、入院中の患者の皆さまも楽しめるようになりました。
晩秋の空にそびえたつように次から次へと咲く姿は、花が大きいので人目をひき、魅了されてしまいます。連日写真におさめに行くと、時間や日により違う顔を見せてくれました。早い時間ですと朝日をまぶしそうに受け、風の強い日は、同じ方向に傾きながら葉が裏返しになり、みんなでブレイクダンスをしているようでした。また、飛行機や飛行機雲とツーショットの時もありました。どの方向から見ても、青空にピンクの花はとても似合っていました。
ベーテルでは、園芸班が活発に活動をしています。寒冷地で、育てるのは難しいといわれていますが、竹のような茎を節で切り、温室を使用し挿し木をして増やすこともベテランになりました。今年は、地域の皆さんにも見せてあげたいと、畑にも植えてみました。1メートルほどまでは順調に生長していたものの、今年の異常な暑さのため、咲くまでには至らず、枯れてしまいました。残念でしたが、また来年も挑戦したいと思っています。
皇帝ダリアは、霜が苦手で霜が下りると、一気に葉や花がしおれ、枯れてしまいます。今年は、幸いにも岩沼はまだ霜が下りず、花を見続けることができています。もう少し、楽しませてくれそうですね。
笠松 初枝
2023/09/01
患者のみなさまへ
てんかん専門病院ベーテル医事科 (Dr ソガ)
お知らせ
会計専用パソコンが新しくなりました
本日、2023年9月1日から、てんかん専門病院ベーテルの医事会計レセプト専用パソコンが新しくなりました。便利もございましょうが、スタッフには当初不慣れもありましょうからご不便をおかけすることもありましょう。よろしくご寛容のほどをお願い申し上げます。
マイナンバーカードリーダーを備えました
ご希望の方は健康保険証として使えます
これに伴い、ご希望の方は、マイナンバーカードを健康保険証として利用できます。当院の会計専用パソコンは従来通り外部のインターネット接続はなく孤立環のままでみなさまの患者情報はインターネット経由で漏洩することはありません。ただし、政府厚生労働省法令に基づくマイナンバーカードリーダー専用PCの導入による最終集計情報のみは例外となり、診療報酬支払基金と国保連合会だけに限定された(本当?)専用ポータルサイト回線で接続されます。この点をご納得の方は、スタッフにご希望の旨をご指示ください。操作手続きは先ず、①顔認証付きマイナンバーカードの顔を枠内に収めるか、②暗証番号を入力します。なお、マイナンバーカードに関わる様々の不具合、不都合については、当院が責の一端を負うことができるものではありませんので、くれぐれもご承知おきください。
次に、③これまで利用された(これまでかかったことがある医療機関等での)お薬を当院も知ってもよいかが聞かれます。同意なさると、同意なさった過去の薬歴や受診歴が示され、また今回の当院受診歴も登録されます。そのあと、④あなた様が40歳以上の場合、これまで利用してきた健康情報(これまでの健康診断歴やあなた様が同意なさった一切の受診歴などの保健情報)を当院と接続させてよいかが問われます。同意なさると、あなた様がこれまでに他機関で同意なさった健康情報、特に他院の診療情報が閲覧できると言われています。一方、当院のものも他院から閲覧できることになります。なお、この微妙な閲覧可能状態から発生しかねないありとあらゆる個人情報漏洩などの不都合や不利益については、当院が責の一端を負うことができるような代物ではありませんので、予めのご警告として申し上げるべきものと理解しております。(了)
2023/08/07
最終報告
ベーテルCOVID-19災禍第9波(2023/07/13-07/31)終熄
思わぬ余波に巻き込まれましたが、先日7月26日にお伝えした病棟内でのCOVID-19災禍第9波は完全に終熄いたしました。ご心配とご心痛をおかけしましたが、スタッフと入院患者さんとが2週間以上一糸乱れぬ感染対策を講じた結果、7月26日以降も10日間以上新たな感染発生を見ることなく過ごせました。このことをもって、ベーテル第9波は完全終熄といたします。
COVID-19災禍には鉄壁の守りのベーテルでしたが、遂に巻き込まれてしまったことを素直に受容し、感染者発生の際には更に迅速に対応する態勢といたします。
倒れし同僚の肩代わりとなり、また自ら倒れながら一日も早い職場復帰のために奮闘したスタッフ各位に感謝申し上げながら敬意を表します。また、患者さんが誰一人として重症化せずに過ごせたことを神に感謝します。
(Drソガ)
2023/07/26
ご報告
コロナ感染には鉄壁であったはずのベーテル
第9波に飲み込まれました
(2023/07/13-07/31)
2019年暮れに始まった新型コロナウイルス感染症に対し、ベーテルは3年半の長期間に渡り鉄壁の守りを誇り、たった一個病棟しかない専門病棟を死守してきました。国が2類から5類に引き下げた直後の7月13日に、何と病棟内にCOVID-19の初感染、発症しました。
その後、瞬く間にスタッフ13名が、入院患者15名が次から次へと陽性となりました。もちろん、棟内隔離はもちろん、消毒、換気、動線の徹底管理を完璧に行いました。本日7月26日、最終隔離から一週間、最後の方々の抗原検査陰性を確認して、棟内隔離感染を解除しました。スタッフ感染の最終は隔離病室の中で懸命に看護していたスタッフが1名、7月23日に孤立陽性者となったので、完全解除は8月1日になります。
幸いどなたも重症化することなく軽快したのは神のご加護です。この幸運により予定されている入院者の面会も7月31日時点から予約可能になります。
インフルエンザ感染がそうであるように、ウイルス感染は病棟外から持ち込まれます。インフルエンザから入院患者さんの安全を完璧に守る手だてはこの点ではありませんし、まして鉄壁もありません。今回の新型コロナウイルス感染COVID-19災禍第9波の経験を踏まえ、念には念を入れて芋づる式の波及伝染を食い止めるよう励みます。
外来では脳波、MRIはもちろん血液検査も中止といたしました。大変なご迷惑とご心配をおかけしました。予定されていた新患の方々も予定日を延期させていただきました。また、入院患者さんについては入院日を延期したり、退院予定者の中にはご家族へ伝染を恐れて退院が延びたりしました。
ベーテルを襲った第9波の第1頁を包み隠さずお知らせいたしました。再びの第2幕が開かれませんよう祈っております。不安の中でお過ごしになられた患者さんには深くおわび申し上げ、一方感染拡大のために不自由な生活を我慢してくださったご協力とご苦労に感謝申し上げます。また、感染するかもしれないなかで、そして感染してしまった同僚の穴埋めまでしながら、隔離病室、隔離空間の中で不運にも感染したしまった患者さんへの必死の看護にあたってくれたスタッフを心から労いながら、深く感謝申し上げたいと存じます。
(Drソガ)
ベーテルヘッドライン
弔報
2023/07/24
伊藤久太郎名誉理事のご逝去
ータベの集い 11月3日に「思ぶ会」を開催-
慚愧に堪えませんが、謹んでお知らせ申し上げなければなりません。7月20日(木) 夕刻18時30分、ベテール名誉理事、「ベテールの父」たる伊藤久太郎さんが身罷りました。16時にご令室しげ子さん、ご子息久ーさんのご面会時は穏やかな一時をお過ごしであったとのことです。
日本で民間初のてんかん専門病院ベーテルが今ある姿は、伊藤久太郎さんの私財を投じて賭けたてんかんケアへの想いでした。ベーテルの歩みの一つ一つ、その時折の数え切れないワンショットーつ一つ、全てが伊藤久太郎の想いの上に咲き続けてきました。
ながら、95歳の誕生日 7月29日を目前にして、万感溢れ出でて大河の涙となる「神のお召し」がありました。神は私どもよりはるかに欲張りで、一日でも早くと私たちから伊藤久太郎を奪い取りました。致仕方ありませんので、本日7月24日、通夜を経て本葬までの一切をご遺族が繰り納めました。伊藤久太郎名
誉理事へのご送別の儀一切が執り行われたことをご報告申し上げさせていただきます。
本来ならば、ベーテルによる伊藤久太郎さんを思ぶ会を催す企てとてあり得
ますが、御心寧かな久太郎さんにふさわしく、11月3日の「主題てんかんのためのタべの集い」ならば、私どもの希いに
微笑みて、神さまにごしゃがれても頼まれだがら行ぐべっちゃと、彼岸を渡り、伊藤久太郎さん、久ちゃんは、あの笑顔でホテル・メトロポリタンにお越しになられます。
久ちゃんはてんかんに私財を投じて潔いお方でした。俺ができるごどなんか、なんぬもねえ、と仰りながら、全部仕上げ終えました。
心からの感謝を申し上げます。ありがとうございました。
<Drソガ>
2023年7月11日
御礼
仙台てんかん医学市民講座Ⅲ EPLS-2023 春期 開催
2023年7月1日、仙台国際センターに於いて、「総合テーマ:ようこそてんかんの世界へ」と題し、仙台てんかん医学市民講座Ⅲ EPLS-2023 春期第31回を開催致しました。今回は、合わせて、てんかん駅前クリニックベーテル7周年をお祝いする会となりました。新型コロナウイルス感染症拡大により、皆が一堂に集まり開催することが叶わない長き時間を経て、今回は、何と4年ぶりの通常開催となりました。開催側の心配をよそに、総勢200名の皆さまのご参加を頂き盛会となりました。直接の参加が叶わない方々にも、学びの機会をとYouTube live配信での開催と致しました。
トップバッターのSpeak Outは、てんかんの方々の社会復帰を支えて25年目を迎えるハンス・バーガー協会を応援する2題の発表です。当事者のお一人は、新薬の治験3回目にしててんかん発作の完全抑制を獲得し、てんかんのためだけに作られたハンス・バーガー協会運営のグループホームを利用しながら、てんかん人生を強く生き抜き自立した力強いご発表でした。
お二人目は、不動産業を営みながら、より快適に暮らせる住まいをご紹介下さり、また、ハンス・バーガー協会の理事として、てんかんを抱える皆さま方の社会生活を支えてくださる、力強いサポーターの発表でした。
てんかんケア講座には、栗原市に障害者を雇い続けるための、官民一体の就労支援スタイル、栗原モデルを構築し、NPO法人栗原障害者就労支援センターを設置した、株式会社 大場製作所 取締役会長 大場俊孝さまよりご講演頂きました。
この動きが全国展開され、てんかんを抱える皆さま方が、生き生きと社会で生活できることを心から願いたいものです。
てんかんケア実践講座、私たちのお仕事は「てんかん専門」。第9回目となる講義は4題。てんかん専門のみで365日仕事に当たる4名が、それぞれの専門分野からてんかんを語りました。41床の病棟で実際に展開されるてんかん診療からの報告は、誰も知らないてんかんのはなしで溢れています。講義しながらスタッフも育成されていく時間です。
医学記念講座には、自治医科大学脳神経外科教授 河合謙介先生にお越しいただき、「てんかん外科治療のパイプライン2023」と題したご講演を頂戴いたしました。てんかん診療の障壁(課題)は、Treatment Gap 情報不足や偏見、差別、地域格差により治療があるのに、治療に辿り着けないこと、とスティグマ。日本のてんかんの手術は年間600件ほど行われている現状である。限局性病変を確認できれば70-90%の発作消失率があり、30%は抗てんかん薬を終了することができる。しかし、難治に経過した発作は完全に止められない。そこで、付加的に効果を発揮する緩和的治療として脳梁離断術や迷走神経刺激療法がおこなわれている。今後、視床前核脳梁部刺激療法としてDBS、RNSが普及していくであろうとのこでした。
また、2031年までの国際到達目標に、昨年初めててんかんが国際的に取り上げられ、全参加国で2021年に比較しててんかんに対する医療保障を50%増加させること、8割の参加国でてんかんのある人の人権保障に関する法令を作成または改定することが掲げられたとのことです。大いに期待したいものです。
てんかん医学連続講義は3題。てんかん専門病院ベーテルDrソガ、てんかんクリニック仙台駅前ベーテルDr荒谷、てんかん専門病院ベーテル Ns海野が講義しました。
てんかん医学市民講座の会場に直接足を運ぶことによって得られる、てんかんという病気の新しい学びがあり、そして、同じ思いに触れ感動し心揺さぶられる時が、てんかん問題に向き合う自分を励ましてくれる。そんな時間であれば幸いです。YouTube配信中となっております。より多くの皆さま方にアクセスしていただきますようお願いいたします。
私共は、今後とも皆さま方のご支援を賜りながら、てんかん医療と社会啓蒙活動に努めてまいります。より一層のご支援をいただきますようお願いいたします。
カーレ仙台 海野美千代
ECRCS-2023、5月26日に第一回開催
仙台てんかんケア資源開拓コンソーシアム
愛称−てんかんの利用者さんを守る懇話会
福祉施設関係者と専門医療関係者との協働
初の試みとなる福祉関係者と専門医療者が協働する「てんかんの利用者たちを守る懇話会・仙台」が、2023年5月26日にホテルメトロポリタン仙台で開催されました。午後半日を費やす会議でしたが、「大いに語り合い」、てんかんの利用者さんを守るため、最後まで和気あいあいと進みました。ECRCS、仙台てんかんケア資源開拓会議と堅苦しい会議の名称ながら、入所利用者さんのてんかんケアを大いに語り合えました。盛会を喜びながら、先ずはてんかん懇話会のために多忙を極める職員の皆さま方をご派遣下さった施設長の方々に心より感謝申し上げます。
開設30年にもなるてんかん専門病院ベーテルには、福祉施設に入所中のてんかんの患者さんがお通いです。20年間もベーテルにお通いの方も多数おられます。その方々のてんかんは重症、重度の方が大半を占め、闘病生活は語るに余りありほどです。加えて、その方々にも高齢化が進んでいます。特に重い肺炎になり救命治療が必要であったり、また成人病、高齢病の病魔に襲われる方々が増えてきました。お世話する施設の方々の苦労が重なってきています。
お集まり頂いたのはベーテルにお通いの入所施設の施設長、ケア担当の方々で、14施設から30名でした。言うまでもなく、入所施設は重いてんかんの方々をお世話なさっておられます。その利用者の方々も高齢化が進み、近年成人病、老齢病の身体合併症に襲われている情報が増えています。てんかん発作の群発や重積への対応に追われるのがこれまでの姿でした。これからは高齢化に伴う合併症への上手な救急対応の姿が求められるようになりました。
本会議の開催趣旨は、高齢化するてんかんの施設利用者をあらためて守っていくには、福祉施設職員とてんかん専門病院スタッフの両者が協働して情報を共有し、てんかん発作と高齢化合併症対策をとりまとめていくことにあります。さしあたり、個人ごとに情報を適切なものとすることから始め、ケアマニュアルとなる個別プログラムを作成していくとなりましょう。とにかく、先ずは直接一堂にお会いすることから始まります。
会議は、プログラムのとおりです。
今回は礼儀として、ベーテル側からの話題提供とし
1、 当院にお通い中の入所施設利用者204名のてんかん概要
2、 てんかんの外来診療と専門看護管理の実際
3、 てんかん病棟での入院診療から外来フォローへの橋渡し をご紹介いたしました。
次に
4、 上記2と3でご紹介差し上げた入所施設を利用する方々の症例を通した話題提供に関して、ご参席者参加者からご意見、ご見解をご発言いただきました。
5、 最後に、「てんかんの利用者さんを守る」を締めくくりました。
ご参席者からは、
1、 全身けいれんの発作を見たことがないスタッフが多くなり、てんかん発作の観察と記録からの再教育が必要だ
2、 小型の発作症状の見分け方へ重点を置いた、利用者さん毎の個別教育が必要となっている
3、 利用者50人に対し看護師が一人の体制で十分な利用者の管理までは手が回らない
4、 てんかん発作の重積時の救急病院の受け入れに困難があった
5、 てんかん以外の他科受診時にも毎回てんかんの説明が必要
6、 特に精神科受診ではてんかんの診断作業が優先される
7、 転倒を伴う発作があり危険を伴う事態でも、ご家族に転院を薦めるのは職柄難しい
などのご意見が披露されました。
なお、この会議は参席者を限定したいわゆるクローズドな会議ですので、概括報告はありましょうが、個別の、発言・意見・提言が公開されることはありません。とはいえ、初めての試みの会でもあり、呼びかけ人含めて、知り合い以上とはなってのクローズドな会議に手慣れるのはなかなか難しいものなのかもしれません。
大変に有意義な会となりました。不慣れはご容赦ください。ご参席のご施設さまからは現状の一端をご披露いただきました。呼びかけ側の医療スタッフ側もどのご施設にも実際に見学させていただき、利用者さんがお住まいのお姿に触れさせていただければと、願っています。
最後になりますが、ECRCS の今後の展開と発展のために、ご参席のご施設、スタッフの方々には、今後のECRCS開催のお世話役をお願いできれば幸いです。合言葉は、重症化し高齢化していくてんかんの姿を想像し(imagine)、次代を創る(shape the future)です。生涯に渡って伴奏する私どもケアラーしかできないことなのです。
医療サイドからは生涯てんかんケアの専門家、ご参席者施設スタッフサイドからは私たち以外にはいない伴走者。入所施設利用者のみなさまからそのように評価されたいものです。
追補となりますが、入所施設とは見做されていない、いわゆるグループホームを利用されている、それなりに重度のてんかんの方々がいらっしゃることに気づきます。この会議を引き継ぐ形でその方々に伴走するご施設の方々とお会いしたいと願っております。本日ご参席のご施設も既に多数のグループホームを運営なさっておられます。てんかんの利用者さん達のお導きについて、運営方のご案内をご指南頂ければ幸いです。
Ⅰ年後の次回ECRCS①-2024開催でお会いできますよう、楽しみにしております。
カーレ仙台 海野美千代
2023年4月21日
COVID-19感染関連のお知らせ
新型コロナウイルス感染対策における
電話再診はなくなります
厚生労働省保険局医療課からの指示により、特例的取り扱いとして令和2年4月20日以降行ってきました。この度、新型コロナウイルスCOVID-19感染症法上の分類変更(2類から5類へ)に伴い、新型コロナウイルス感染症対策の電話再診による処方箋の発行が、2023年7月31日をもって廃止となります。
これに伴い、2023年8月1日以降、電話再診がなくなります。通常の対面診療のみとなり、処方箋は受診しなければ発行できません。この間、電話診療をご利用されております皆さま方は、順次外来診療への切り替えをお願いいたします。
仙台駅前クリニック・ベーテル
てんかん専門病院ベーテル
おかげさまで7周年
この4月にクリニックは開院から7年目を迎えることができました。関係機関の皆さま、てんかん医療・ケアに携わる皆さまのご支援に感謝申し上げます。COVID-19への対応が変わり、制約の多い生活や一時止まってしまったかのような人の流れも徐々に緩和されています。昨年は本院ベーテル病院創立30周年を迎え、カーレ仙台を主体に「かなりあがうたう第7集てんかんの天使たち〜誰も知らないてんかんのはなしⅢ」が発刊されました。自由に身動きがとれない環境でも、皆で集まって想いを共にし、ひとつの形となりました。今年はハンス・バーガー協会が設立25周年を迎えます。てんかんを持ちながら社会生活を送ることへの手助けができるよう続けている活動を糧に、クリニックでも、外来診療の限られた時間の中ではありますが、皆さんの身近な悩みや不安に向き合っていきたいと思います。
Epilepsy clinic 仙台駅前ベーテル 荒谷 菜海
4月3日、てんかんケア仙台三位一体のハンス・バーガー協会よりお祝いのお花を頂きました。 これからも共に、力を合わせて進んでいきましょう。
4月4日、クリニック開設の2016年4月〜2019年3月まで初代院長をお勤めくださいました、佐野正明先生がお祝いに駆けつけて下さいました。これからもてんかんを抱える皆さまと共に歩んでまいります。
新設の花壇に初めての春
2022年11月に完成した北長谷交差点前の小さな花壇。ベーテルに来る人だけでなく、地域の方々にもベーテル花壇で四季折々のお花を楽しんでもらえたらいいな。すぐに初めての春の装いに向けて準備を開始しました。
花壇全体の土を70センチほど入れ替えて、ふかふかの肥料入りベッドにしました。そこに12月初め、療法科が主体となって、患者さんやてんかんケア仙台三位一体のハンス・バーガー協会の園芸班と一緒にチューリップの球根600球、クリスマスローズ、葉牡丹やパンジー・ビオラを植えました。花壇の横に設置したタンクに水を貯め、ウキウキワクワクの愛情と一緒にお世話をしました。徐々にクリスマスローズや葉牡丹が風格を出し、徐々にパンジービオラが彩り始め、今現在は春の風物詩であるチューリップも軒並み表情豊かに見ごろを迎えました。今年は例年になく春が早く訪れ、1週間であっという間に満開です。
さてさて次は夏花壇。どんな姿を見せてくれるか楽しみですね。
加藤千春