ベーテル

てんかん専門病院

ベーテルは、何としてでも「てんかん」を治したいと、心から願っている方々がつくりあげる病院です。

2023/03/23

春四月

ねむの木を植えました

 

3月23日、ベーテルの裏山に「ねむの木」を植樹しました。昨年、種を蒔いて育てたもので30cmほどに育ちました。育てば大木になる木です。どうしてねむの木かですが、分かりやすくは1968年に宮城まり子さんが創設したあの学園のお名前の樹が穏やかだからで、また美智子上皇后の若き日にもちなみます。

ねむの木は野の花たちが夏枯れとなる季節、樹姿全体に花が咲いてきます。二本用意しました。大きく育てば圧倒的で、一本は外来の患者さんを駐車場で歓迎し、一本は入院中の患者さんを二階のホールから丁度目の高さで語りかけます。なお、冬には落葉します。紅葉はしません。

3月23日、宮城まり子さんの命日に、寄る辺ないベーテルに新しい木を植えました。育ちますように。

もう一つの木は秘密です。なぜ、秘密でしょうね。

(笠松初枝、海野美千代、有賀穣、Drソガ)

 

2023/02/24

国際てんかん協会IBEからのメール
国際てんかんデイIED-2023


 毎年二月の第二月曜日、今年は2月13日に第9回目となる国際てんかんデイが開催されました。呼応していち早く、私どもは2月3日に仙台てんかん市民会議を開催し、2月13日には#EpilepsyDayに幾つも発信しました。締め切りはありませんので(と言えばウソになりますが、少なくもIED-2023の最終報告書の原稿が締め切られるまでは)、みなさまも#EpilepsyDayにメッセジをお送り続けください。なお、IBEのウェッブサイトには、世界のどこからIEDへのメッセジが送信されたかが分かるように世界地図にマーカーが示しています。この時点で日本から二つあり、一つはもちろんベーテルのものです。
 2月13日には国際てんかん協会IBEからメッセジが送られてきています。なお、ベーテルはIBEのAssociate memberであり、多くが転載を許可されています
 発信元はIBEの広報局長Marie Ennis O’Connorさんです。なお、正式職名はhead of communicationsとあります。昔はpublic relations(PR)という名が普通でしたから、大企業の関連部門もcommunicationsとなっているのも時代かなと思います。何と訳しますか、適語は日本語にはないですね。IBEはコミュニケイトしますと。メール挨拶の部分を和訳します。
 なお、メールの第2項の国際てんかん学会ILAE-国際てんかん協会IBEからの国際てんかんデイIED 2023への共同声明の和訳をお伝えします。

メール内容項目
1 発信人挨拶
 親愛なる友人のみなさま、同志のみなさまへ
 本日、私たちは国際てんかんデイIEDをお祝いします。この一日、てんかんに関する理解を広め、この病気の方々を私たちがサポートするために一緒に集まりましょう。
 あなたが世界のどこにいるかによって、既にこの日を既にお祝いしてしまっているかもしれないし、いま丁度はじめたところであるかもしれません。あなたが世界のどこに居ろうと#EpilepsyDayはこの一日だけではありません。私たちは啓蒙しつづけなければならないし、てんかんを有する人々のニーズを擁護しなければなりませんので、今日一日限りのことではなく、毎日のこととなります。
 私個人の関わりでは、国際てんかん協会IBEの国際てんかんデイIEDキャンペーンは私にとって最初の仕事となったものですが、疑私には挑戦となりました。あなたの支援があってのことです。ご一緒にやりとげてきたことを誇りに思います。このお仕事の一助になれていることを誇りに思います。てんかんを有する方々にとって世界によりよい変化をもたらし創りだすため、ご一緒に働いてまいります。
2 ILAE/IBE国際てんかん学会/国際てんかん協会合同声明(次稿)
3 IBE会長 ヴィデオメッセジ
(Dr. Francesca Sofia)
4 IBEはOneNeurology Partnershipに加盟(後日の機会に)
 (IBEのCEOとして、Donna Walsh担当)
5 偏見を克服する:権利擁護の声(和訳―略)
6 ヴァーチュアル芸術展覧会(和訳―略)
7 達成ステップ歩数報告(和訳―略)
※補注1:IEDは50 million walk stepsを目標標語として、全世界の人々がキャンペーン期間を一歩一歩数えて集計しています。
※補注2:50 millionとは全世界でのてんかんの患者数です
(この稿、了:Drソガ)

 

2023/02/28 

国際てんかん学会ILAE
−国際てんかん協会IBE 

IED 国際てんかんデイIX-2023の共同声明 

 

ステップアップ −偏見解消に向けて呼びかけ− 

世界中どこでもてんかんを有する人々の生活を改善 

 

・2023年2月13日−国際てんかんデイの本日、国際てんかん学会ILAE、そして国際てんかん協会IBEは世界中のてんかんを有する人々が直面する偏見と差別に対しより深い理解を求め、部門間intersectoralの行動計画を呼びかける。 

・“世界には5000万人以上のてんかんを有する人々がいる”と国際てんかん協会IBE会長Francesca Sofia博士は言う。“病気それ自体のためよりもてんかんにまとわりついた偏見のために生きていくのが大変むずかしいことが多い”とも言う。 

・“偏見はてんかんへの不安や誤解によって焚きつけられるため、家庭内、地域、学校、医療、職場内で起きることは一通りではなく、さまざまだ。そのため、必要な支援すら求めようとしない人すらいる。結果として、てんかんを有する人々は精神的安寧を失い、総じてよりよい生活の質を高めようとする意欲までを失い、生計を立てられなくなることがある”と彼女は結論する。 

・偏見と差別を改善させるには、世界保健機構WHOの「てんかんと神経疾患に関する部門間グローバルアクションIGAP」が、目標達成の鍵の一つとなる。2022年5月、IGAPは世界保健機構WHO理事会で194ヶ国の協定を得た。 

・“この病気を有する人々やその家族と地域にとって、てんかんは、その個人、医療体制、そして経済的な、そして社会生活での重大な悲惨となっており、てんかんへの社会的対策は包含的で、包括的で、約束されたもの以下であってはならない”と、世界保健機構WHOの「精神保健・物質使用」部長Devote Kestel博士は述べている。 

・IGAPに協定した8割を超える国々は、てんかんを有する人々の権利を促進し遵守させる法律を既に作成したか改訂作業を進めている。勧告によれば各国は2031年までに見直し作業を完成させる。 

・偏見を軽減し差別法律を改正する作業に関わる政府、NGO、地域を変えていくための実際の方策については、世界保健機構WHOが2022年12月に発布した「てんかんを有する人々の生活を改善する:その技術的手段」Improving the Lives of People with Epilepsy: A Technological Brief を参考にしていただきたい。 

・国際てんかん協会IBEはアフリカ地域における事例差別に関する詳細な情報を収集し分析した。なお、アフリカ以外の地域でも調査が進んでいる。国際てんかん協会IBEが作成した「アフリカのてんかん偏見を解消するための権利擁護ツールキット」は、政策メイカー(いい言葉ですね)や権利擁護活動にとって実践用に法制と対策を変えるための情報源となる。 

・“世界のどの国でも、てんかんの事実は誤解されている。てんかんは治せる病気で、てんかんを有する人々は生活をフルに生き切ることができる”と、ILAE理事長のHelen Cross教授は言う。“国際てんかんデイIEDは、どなたも相集えるし、偏見と差別には抗議できるし、てんかんのせいで生活が制限されている人がいなくなり、てんかんを取り巻く危害ある神話はもはや存在しない世界を打ち立てていきたい。” 

 ※※※ 了 (Drソガ第一次訳) 

 

参考資料 

1 World Health Organization.Draft International Global Action Plan on epilepsy and Other Neurological disorders 2022-2031. Geneva; 2022. 

2 World Health Organization. Improving the Lives of with Epilepsy: A Technological Brief. Genva; 2022 

3 International Bureau for Epilepsy. Advocate’s Toolkit for Reducing Epilepsy Stigma in Africa.; 2022. 

 

SCAPE-Ⅴ 仙台てんかん市民会議2023は、感染対策として、当日全ての参加者、ホテル従業員、関係業者さんに、抗原検査を行い、開催いたしました。
なお、開催後二日目となる月曜日にも抗原検査を実施、すべての関係者の陰性を確認しております。


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